ぼけのたわごと             文は上一朝(しゃんかずとも)


大変お待たせいたしました。
大好評だった酩酊放談のシャンせんせい、装い新たに復活しました。
今回のシャンさんも、なめられ続けてていいのか?国民!って言ってます。



古くて新しい言葉

「政党の腐敗も軍人の暴行も、これを要するに一般国民の自覚に乏しきに起因するなり」

永井荷風の日記、断腸亭日乗の一節。

この言葉の「軍人」を「役人」に置き変えてみると、「一般国民の自覚に乏しき」は、い

まと全くかわらない。


ま、この一般国民の悪癖は、小説『腕くらべ』に『吉岡は世の中の仕事をして行く上から

宴会其の他の事で芸者の一人や二人は自分のものにして置く方が却って何かの便利にもな

るし又無駄な物費が除けると見て、此方から打込んだやうな風を見せて手に入れたのであ

った』と書き、吉岡という偽紳士を通じて明治以来の偽文明を批判するという、社会に対

する鋭い感覚を持つ荷風山人の爪のアカを飲んでもどうにも治らない…か。 


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