●連載
がたやま娘のひとりごと 文はこんのたえこ
地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!
チャレンジャーたえちゃん、今回の相手はジーチャンだす。
スゴイGさん
Gメンではない。すごいジイチャンと出会った。
骨盤矯正の治療師さんなのだ。
友達夫婦がご推薦している治療院。彼らが行ったときにビデオを撮ってきたらしく、見せ
てもらったら、やたら強烈だった。二人とも何か叫んでいた。そんで「コレが健康に良い
んだよ。」と長いゴムみたいなので腰をぐるぐる巻きにして、ぐるんぐるんと腰を回して
いた。今流行の骨盤回しみたいなものだろうか。
そのある日は、何だか体が重くてむくんでいたので、マッサージに行こうか、健康ランド
に行こうか、とか思っていたところだった。そしてハタと思い出し、いそいそとその治療
院へ車を飛ばした。回り道をしたが、意外とうちから近かった。
ビルのある一室の部屋を「こんにちは。」と開けた。
そこには腰にゴムバンドをして骨盤回しをしている男性と、簡易ベッドに横たわっている
ジイチャンだけだった。「あの、○○さんから聞いて初めて来てみたんですけど。」と言
ったら、横になっていたジイチャンが「あぁ、どうぞ。」と言って中に入らせてくれた。
この治療院の先生らしい。問診表みたいなのを書いて渡したら「ちょっと、コレちゃんと
読んで。」と言いながら壁に貼ってある「ナントカ訓」みたいなのを声を出して読み上げ
た。
「んじゃ、ハイ、こっちに来て」って言われて、施術布団?にうつ伏せになった。グリグ
リ、と背骨や腰骨なんかを触って診ている。んで「あ〜、腰悪いねこりゃ。治すよ。」と
言って、そのジイチャンのマシンガントークと、私の体を踏んだりねじったりするグリッ
・バキッ・ボキボキが始まった。私は友達の家で見せてもらったビデオのように、「ぎゃ
ぁー!」と絶叫していた。痛いっていうのは一瞬で、びっくりするっていうほうが正しい
かも。腰にゴムバンドをしている男性が「私にかまわず、遠慮なく大声出してください。
すっきりしますから。」と言って笑っていた。
いろんなお話を聞きながら施術は終了した。最後の最後、首を左右にねじられた私は「ひ
えぇぇぇぇぇぇ〜!」と言ってその場にうずくまっていた。しかしその数秒後には痛みは
まったく消えていて、爽快感だけになるのだ。そしてすっくと立ち上がり、最初から笑っ
て見ていた男性と、私とで、ぐるぐる腰回し運動をしながらジイチャン先生のマシンガン
トークを感心して聞いているのだった。
生きていて良かった、または、体って意外と丈夫に出来ているんだ、って体験をしたい方
には、オススメできるかもしれません。