●連載 がたやま娘のひとりごと 文はこんのたえこ
地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!
太っぱらたえちゃん、高級食材使って大胆に調理しました。
ふきのとうの、味噌汁。
山形もだいぶ春らしくなり、私も少しづつ行動範囲が広がってきた。
こないだ夫の実家に行ったら、義父がそのへんでいろいろとやっており(片付けなどかも
しれない)、そうしたら台所にいた義妹が「ふきのとう、いる?」って聞いてきたので
「おぉ!もらうもらう!」って言ってもらうことにした。
ふきのとうの香り。春の香り。土と草っぽい匂い。ちょー良い香り♪ワクワクする。
もらってきたは良いが、いかんせん天ぷらにするのが面倒だった。(健康とダイエットの
ために、油料理はなるべくやらないようにしています)ので、味噌汁にすることにした。
「ふきのとうっていうと、だいたい天ぷらだよなぁ… 味噌汁ってどうなんだろう?」っ
て思いながら料理した。しかし「ふきのとう味噌」っていうおかず味噌がある(かなり美
味しいです)ので、味噌汁もアリだろうと思って、けっこうたくさん入れてみた。
そうして夕飯のお味噌汁に出したら、「香りが強すぎるかなぁ。」と、夫にはちょいと不
評だった。さすがのうちの母ちゃんも「ふきのとうの味噌汁って、あんまり知らねなぁ〜」
って言い放った。そしてさすがの私も少々「ふきのとう笑い(=苦笑い)」をした。
しかし郷土が誇る、斉藤茂吉先生の
「ふきのとう 味噌汁に入れて食はむとす 春のはじまりとわが言ひながら」
っていううたがあるのを知って(山形新聞「談話室」コーナー情報)、「ふきのとうの味
噌汁って言うのもアリだったんだ!」って心の中で納得した。しかしよくよく読んでみる
と、「わずかな量でも見事な存在感を発揮する」ふきのとうなので、やはり私が作った味
噌汁に入れた量は多かったのだな。
そして今日、知り合いにふきのとうを頂いた。そうしたら母ちゃんが即座に、「天ぷらに
すっべ。」って言ったので、私は「んじゃあ、天ぷらにしてけろ。」と答えて、天ぷら粉
を買ってきたのだった。