9/3ののらねこ 文は田島薫
ステージが移動か
やっと30度以下の気温になり、すでに9月、ねこさんの活動も活発化か、って
期待してたけど、やっぱり、どうも不活発そうで、朝出したエサが午後になっ
てもそのままの量残っている。
路地の見回りに行ってみたけど、北側は、小さな庭の家の庭にも、弁当屋にも
ねこさんの姿はなく、南側に行って、やっと、ブラッキーに似たすすけたくろ
がどっかの会社の玄関前の花壇によじ登った後、建物と建物の間に入り込んで
行くのが見えたんで、のぞいてみると、白っぽい子ねこといっしょにこっちを
じっと立ち止まって見てるのが見えた。
後は、やっぱりどっかの会社の開いた入口の奥に三毛のしっぽが見えたのが、
路地で見たねこさんのすべてで、それでもねこさんに会えて少しほっとしたん
だけど、事務所を引っ越すことを決めてからは、それらがちょっと遠い景色の
ように感じる気がした。
引っ越し先の自宅のあるさいたま市の方に、私自身の意識が移ったせいか、そ
っちの外を歩いてる時など、知らぬ間にねこさんを目で探してるようだ。
週末、なじみの生鮮食品店へ行く途中の家の庭にとらねこが座ってるのと目が
合って、買い物済まして帰って来た時もまた同じ場所に同じ姿勢の彼と目を合
わしたし、きのうの晩は自宅の外でねこさん同士が威嚇し合う喧嘩の鳴き声を、
久しぶりに聞いて、当人たちは必死のようだったけど、こっちにとっては、な
んだかちょっと楽しい気分のパフォーマンスに感じられた。