5/14の主張             文は田島薫



(赤ちゃんポストについて)

熊本市の病院が、赤ちゃんを育てられない母親のために、それを受け入れるポスト

設置を決めたところ、官房長官やらから、「親が子供を置き去りにするなんてこと

はあってはならないことだ」って、上から叱りつけるようなニュアンスのコメント

があった。

それはあってはならないことかも知れないけど、経済的に困窮した若い母親が戸外

に置き去りにしたり、捨てたり、食べ物を与えなかったり、せっかんしたりして、

死んで行く乳児が何人もいるのが今の日本の現実なのだ。


そういった母親に、それはいけないことだ、って、たっぷりの税金で養われ、経済

的に心配のない政治家である自分が教え諭すのが自分の仕事で、そうすれば、そう

いった問題が解決する、って思ってるんだろうか。

そんなポストができると、安易に生んで安易に捨てる親が出て来る、って彼らは心

配してるようだけど、冷静に考えてみたらどうなんだ、どこの世界に自分の生んだ

子供を捨てることに、平気でいられる母親がいるだろうか。


なんだか、今の安倍政権の自民党員はだれもが、自分たちは愚かな国民を教育する

ため選ばれた人間なのだ、って思ってるようで、やたらと、道徳的教訓のような事

を言ったり、そういった法律を作ることに精を出してるように見える。

おいおい、ちょっとあなたたち勘違いしてないですかね、本来の政治家の仕事って

ものは、国民の暮らしの現状をつぶさに見て、例えば、貧しさのあまり子供を育て

られない家庭がいくつもあるようだ、って知れば、それはどのような、制度的欠陥

が関連してるのだろうか、それを改善、救済するにはどのような施策をすればいい

だろうか、って考え、調べ、立案し、協議し即実行する、って事のはずで、修学前

の子供でも言えそうな、「それはいけないことだと思いまーす」って、言って仕事

済んだ、って思うことじゃないはずなのだ。




戻る