1/2ののらねこ       文は田島薫


あったかハウス

年末年始はのらねこさんたちには、新年おめでとうだかなんだかわかんないけど、

みょうに街もお腹も寂しくなる時期だな〜、って思われてるはずだ。

だもんで、私らもできるだけ2〜3日おきぐらいに事務所に出勤してエサ山盛り

にしてるわけなんだけど、今朝来たら、待ちかまえてたようにバットマンが来て、

ごはん!、って言った(…しかし、彼は、にせのらねこのはずなんだが)。



友人の母親がカレンダーがないカレンダーがない、って嘆き哀しんでる、ってこ

となので、実家でもらったそれを安い郵便で送ってやろうと思い、やってないは

ずなんだけど、郵便局やってるかどうか見に行って、(やっぱりやってなかった

んで、結局コンビニから送ったんだけど)その途中の七曲がり路地に、ねこハウ

スができてるぞ、って聞いてた話を確認した。



その路地の途中にねこの世話してる家があって、玄関の前に昔からねこ用の毛布

入り箱や、エサを用意してるんだけど、以前はそれでも、コンクリの上におかれ

たそれらは外気に曝されてて、いまひとつ暖かいよ〜な寒いよ〜な、って感じだ

ったんだけど、今度見てみると、回りをしっかり花もようのビニールほろでかこ

い、入口もふたつきにして、暖かそう。

そば行って中のぞいてみると、うすちゃの太ったねこが気持よさそうに薄目を開

けた。


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