3/5の日記          文は田島薫



新バンド結成

去年はバンドゴッコメンバーのサニーがメジャーな出版社の大仕事で大忙しで、

バンドゴッコ活動はほとんど休止状態だったんで、彼の仕事明けの今年はもうち

ょっと活動できるかな、って考えていたところ、われわれのバンドゴッコ活動に

疑問もいだいていた彼が地元のうまいアマチュアバンドにスカウトされてしまい、

そっちの活動に専念するらしいんで、ただでさえ他のメンバーも集まり悪いとこ

もってきて、どんな楽器やっても一番うまいサニーがぬけるとなると、残った3

人で活動するならしてもいいけど、バンドゴッコ活動は頓挫確定したような感じ

なもんで、先日サニーが家へ持ち帰っていたバンドゴッコの共有のベースを返し

に来たんで、とりあえず、そばにいた悩み出版社にベースをやってもらって、私

のギターと2人で新ゴッコバンドを結成することにした。


われわれの「元」バンドゴッコメンバーはこれがいいとこでもあり、創造の潜在

能力としても、酒の肴としても話がある意味盛り上がる大切な部分でもあると私

は思っているんだけど、みんな自己主張が強くて、ほっとくとみんな勝手に自分

がやりたい曲を始めたり、私も含めてだけど、好き勝手なフレーズを弾き続けて、

意見は対立するし(別名、複数船頭ゴッコバンド)、いつまでたっても演奏の完

成度やまとまりが悪い。

ところが、ある意味つきあいでやってくれる悩み出版社は私の指示に反論するこ

ともなく素直について来てくれるもんで、メンバーでさんざんやってまとまらな

かった私のオリジナルも1発で自分のイメージ通りの演奏になって、おいおい、

これでいいんじゃないのか〜、って感じたのだった。

もっとも、バンドゴッコメンバーのひとりでもそばにいたら多分、いや、ここが

全然だめだ、こうすべきだ、などと言われたはずなんだけど。


ブランチや、図書館へ行った間を除いて、午後いっぱい断続的に合奏を続けた。


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