2/5の主張 文は田島薫
(生む機械発言について)
柳沢厚生労働大臣が、女性を機械に喩えたことで、大批判を浴び、これをチャ
ンスと見た野党はそれを理由に彼の辞任を求めて、議会ボイコットを続けてい
るわけなんだけど、大臣の発言が批判されることは仕方ないにしても、ちょっ
とその根拠が変なんじゃないか、って私には感じられる。
彼が機械と言ったのは、なにも「女性はただ子供を生むためだけの機械でしか
ない」、って言ったわけではなくて、子供を生む、って面だけを見た場合、子
供を生めるメカニズムを持ってるのは女性だけだ、って言いたかったはずで、
統計学的な切り方で言えばひとりの女性が何人子供を生めば少子化に歯止めが
つく、って考える事自体は異常でも、とんでもないことではないはずなのだ。
機械はメカニズムの喩えでしかないのだから、怒ることはないと思うんだけど、
やはり、言葉の持つイメージは強くて、女性が機械、女性が機械、ってことだ
けが条件反射を起こさせたのだろう。
だから、その喩えはちょっとイメージがわるくて女性に不快感を与えた、って
ことで批判され、それでわびれば許してやってもいい、ぐらいの事のはずなん
だけども、そうはならず、女性蔑視だ、とか、品性下劣など、人格否定まで、
大勢で声を合わせて張り切るのはいかがなもんだろうか。
とは言うものの、少子化に対しての彼の認識が、機械表現はとりあえず、置い
ておいたとして、女性ひとりひとりの生むがんばりや努力によって、解決でき
る、って発想はとんでもなく短絡的で、それは十分に批判に値するとことだか
ら、それを含んだ意味で批判する、ってことでは、批判の妥当性はあるのだ。
しかし、ただ、おもしろおかしく、事実でもない上記の「女性はただ子供を生
むためだけの機械でしかない」と発言したかのように、大騒ぎするのはやり過
ぎだ、って、冷静に見極めるような習慣をつけてなければ、いつか悪徳政治家
の扇動に簡単に乗せられてしまう危険があるから、みんなで気をつけよう。
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