●連載 がたやま娘のひとりごと 文はこんのたえこ
地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!
たえちゃん、今回は、いないひとの話題で盛り上がる同窓会。
しょうがっこうのどうそうかい。
小学校の同級会を執り行った。場所は同級生の家のお蕎麦屋さん。場所の説明は不要。
「あぁ、アイツん家ね。」って感じで集まった。先生もお呼びした。第2次ベビーブーム
世代の我々も、もうかなりいいオッサン・オバチャンである。どんなふうになっているか、
ドキドキワクワクで行った。
ドアを開けたらすぐ、見覚えのある女の子がいた。小さい頃から美人で、ぜんぜん変わり
ない。幹事であるクラスで人気者だった男の子も、ちょっと貫禄が出たけれどすぐ分かっ
た。先生もすぐ分かったが、やっぱり年取ったなあ、と思った。でも、ひとりひとり全員
分かった!
先生と一緒に「アイツは今どうしてる」という話をした。もう死んじゃった子とかも何人
かいるっていう話になって、情報源は隣のクラスの近所の仏壇屋の子だと知って、みんな
で納得した。私ともうひとりの仲良しの女の子で「六年四組の歌」を熱唱した。クラス全
員でつくったのだが、はっきりと覚えているのは私たちふたりだけだった。先生が「男の
子、みんなツルっとしてないね。心配だったんだよ。みんなフサフサだね!」と言ったら、
「イヤ、今日こられないって連絡があったけど、○○君は怪しいかもよ。」と言い出すヤ
ツがいて、みんなで大爆笑した。先生より白髪になっている男の子は、去年マイホームを
建てたんだそうだ。
先生にプレゼントをお渡しし、先に帰られた後からが本格的に盛り上がった。
「先生帰ったから言うけどよ、けっこう叩かれたよね!」
「んだ、アタシも叩かれた!」
「○○ちゃん、ものすごいビンタされてたよね!」
「あー!あれはすごいっけなぁ!」
「どうでもいいことでやたら怒られたりしたよね!」
「先生、意外とカタイところあっけがらなぁー」
「授業つぶしてよ、みんなで話し合いすること、よくあったっけもんね。」
って、やたら盛り上がった。だいたい、先生が怒ってクラスで問題になることなんか、今
となってはどうでもいいような事なんだ。みんなうすうす気がついていたんだけど、子供
だったから言えなかったようなもんで。
それから「子供の時から変わってないなぁー。お前はヘラヘラしてたし、お前は口やかま
しかったし、お前はギャッギャしてたしなぁ。」ってって言って「お前は我が道を行くだ
ったなぁ。」って私のことを言った。
二次会に行こうか、ってなったんだけど、みんな年取ったせいか腰が重くて、そして同級
生の家ってこともあって、まぁ、いいか、って感じで皆で話しながらまったりと飲み続け
た。