8/27ののらねこ       文は田島薫


ねこひでり

そろそろ8月も終わりで秋の気配か、って時期なのに相変わらず朝から30何度。

界わいを歩いてるねこさんの姿はとんと見かけない。

休み明けに来ると、さすがに、週末に盛っておいた皿のエサは無くなってるんだ

けど、2ヶ月後ぐらいに事務所を引っ越すわけだから、徐々に出すエサの量を減

らして行こう、ってことで、中くらいの山盛りにしておいたわけだけど、それで

も、一応全部かたずけておきましたよ、ってぐらいのテンポでやっと食べられた

んだろう、って感じた。

2階の住人がまたエサ出しを始めた気配もあり、このごろは普段のエサの減りが

にぶく、翌日まで残ってたりして、でも、こちらとしては却って安心なのだ。


午後、路地の見回りに行ったけど、やっぱりねこさん見当たらなくて、やっと、

南側の路地のどっかの会社の玄関前テラスの植え込み横の日陰でウス茶をまぶし

た白が手足を伸ばして昼寝してたのが見たねこさんのすべてだった。


ねこさんたち超能力で、私の計画を読み取って、この人の前出て来て仲良くしち

ゃいけないんだ、この人はわれわれを見捨てて行く人なんだ、なついちゃいけな

いんだ、って態度方針を決めたのかも知れない。


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