●連載
虚言・実言         文は一葉もどき


横浜が縄張りの元タウン誌ライター。
貧しさにもめげず言の葉を探求し、人呼んで“濱の一葉”。
ウソ半分、ホント半分の身辺雑記を綴ります。
今回のもどきさん、政治家の存在意義について語ります。


悪口の愉しみ

参院選挙が終わりました。選挙前、選挙後にさんざん政治家の悪口を聞かされました。

素人が政治家の悪口をいうことほど、気楽で愉しいことはありません。

なぜなら隣近所や友人の悪口をいうと必ず自分にはねかえってきますが、政治家ならじ

かに顔を合わせることはほとんどないので、仕返しを受けることもないし、後ろめたさ

を感じることもないんです。むしろ、どんな次元の低い話でもなにやら天下国家を語っ

ているような高揚した気分にもさせられます。

でも、所詮素人の悲しさ、テレビや新聞の受け売りだったり、誰々さんの受け売りだっ

たり、はたまた自分の置かれた状況のうっぷんばらしに終わるのが常なのですが・・・

田中真紀子さんが民主党候補者の応援演説に行ったときの様子がテレビに映っていまし

た。

“姫の虎退治”で 話題になった岡山県の応援演説、「片山さんが当選したとたん威張っ

てそっくりかえって歩く後姿をみたらやんなっちゃうわよ」といったのには笑っちゃい

ました。また別の場面で麻生さんの失言問題に触れ、「あの口のひん曲がったおっちょ

こちょい外務大臣は自分がアルツハイマーなんじゃないの」といってウケていました。

こうした他愛のない悪口はまるで漫才コンビが片方の身体的欠点を笑いにしてしまうよ

うな気楽さです。真紀子さんは過去にも「小泉さんが私のスカートを踏んでいる」とい

ったり、なかなかリアルな表現をします。真紀子さんて吉本興業に入っても十分やって

いけるでしょう。

そこで私は「ハハン、話術ってものは聞く者にとって情景が目に浮かぶように具体的に

話すとウケるんだ」と悟ったわけです。

話が脱線しました。政治家真紀子さんの悪口を言います。「やっぱり真紀子さんは口先

ばかりで中身がない!」


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