クボ家のパーティへ「飛び入り」ってハメに
土曜は雨が降るって言ってた何日か前の天気予報もはずれ、晴れた上に真夏の
暑さだったんだけど、クボセンセーの母親の90才の記念のお祝におじゃました。
おじゃました、って字のごとく、呼ばれてると思っていたら、最初から参加メ
ンバーの予定外だった、って現地に行ってからわかったのだ。
もっとも、クボセンセーも祝賀会の主催者であるその兄も私とは毎月酒宴をし
ている仲だし、ふた駅ほどしか離れていないセンセーの母親には会う気さえあ
ればいつだって会えるわけだし、遠く離れた孫や、妹が集まる会に私がその日
参加する必要もないんでどっちでもよかったんだけど、ひとつきほど前にクボ
センセーが母親のお祝にその妹である私の母親を招待したいって言ったついで
に、私にも、来る?って言ったのに、うんいいよ、って応えて、済んだと思っ
ていた私に非はないはずなのだ。(何?あった、って?)
食べ物の好き嫌いは多いわ、そういった晴れやかな式典やきちんとした会合は
きらいでいつも断っていた私が来るはずはない、って彼らが思い込んでいたと
ころが行き違いの元で、決して招かざる客って迷惑がられたわけではないのだ
(ほんと?)。こんなに長々言い訳めいたこと書くこたないんだけど、事情わ
からない人に誤解されないように表現する、って大変なことなのだ。
でもクボセンセーに聞かれた時、普通に私もその祝賀会には参加したいと思っ
たわけで、簡素だけど落ち着いた庭園に面した座敷の大テーブルを囲み、90才
の姉と下の妹との邂逅や、もう以前私も会っている孫ふたりが大人になり、一
方は女房と幼い子供を連れ、もう一方は半年後に会社をやめいっしょに世界放
浪の旅に出るというフィアンセを連れ、おめでとうを言い合い、あちこち歩き
回るひ孫を幸福そうに見る、主役であるその祖母やその息子や孫とその女房た
ちをながめながらビールをいただく私も何だか忘れかけていた幸福そうな午後
を味わせていただけたのだった。 |