●連載 がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

たえちゃん、海外ひとり旅行行って来ただす。みやげ話その3。


コップンカ旅 3

私が一番苦労したのは、母国語が英語でない人々と英語を通じてコミュニケーション

をとることだった。耳が慣れるまでに少々時間がかかった。反対に、私の話す英語だ

って決して聞き取りやすいものではなかっただろう。でもそこは人間同士。お互いに

理解しよう、伝えよう、という姿勢でコミュニケーションをとれば、どうにかなった。

そして感謝の言葉と、笑顔。

滞在して3日目。「英語めんどくせぇなぁ」と思いながらスタバでコーヒーをすすっ

ていたら、日本人の若いおじさん(?)が話しかけてきた。日本語で話ができて嬉し

い旨を伝えると、現地のおいしいレストランや、色んな情報を教えてくれた。輸入業

をなさっているらしく、よくいろいろなところを飛び回っていらっしゃるんだそうな。

その方が現地情報をくださったお陰で、私の滞在がグンと楽しくなった。

タイ料理を学ぶことは、とても興味深かった。ココナッツを割って果肉を削る作業を

初めて見たときは、感激した。あの独特で複雑な味も、ハーブやスパイスをふんだん

に取り入れている。お魚やお肉も適度にあり、とてもヘルシーだ。タイの人々は、薬

草とお野菜を上手にたくさん食べているんだなぁ、と思った。

ルーシーダットンも、良い経験だった。体に無理のないセルフストレッチ。ゆっくり

息を吸ってゆっくり吐く、ということが、最初はうまくできなかった。意識しながら

レッスンの回数を重ねたら、なかなか気分の良いものだ。自分の姿勢や体のバランス

が悪いとか、筋力の無さも分かった。「だんだんできるようになるから、日本に帰っ

ても毎日続けてね!」って先生は言ってくれたが、まだちゃんと復習してません。ゴ

メンナサイ。


辛いものを食べるというのは、情熱と体力と勇気が要るものだ。暑いので脳天から汗

が吹き出る。滞在して10日ほどで、辛い食べ物を避けるようになった。ビールだけ

は飲み続けた。汗になってすぐ出てしまう。この国の人々の陽気さや大らかな生き方

に触れてストレスが減ったせいか、度を越して飲むようなことは無かった。

定価で品物を売るスーパーもあるが、露店や市場も多い。そういうところでは値札が

無いため、値段交渉をするのだが、オバチャンになりきれていない私は苦手だった。

Tシャツ3枚を日本円でおよそ1万円と言われたり。「アメ横で買うよりも高いなん

ておかしい!」と一生懸命値切った。また私が買ったものと同じ品物が、別の店では

3分の1の値段だったりして、愕然とした。モノの価値と値段について、もっと嗅覚

を鋭くせねばなるまい。定価がほぼ決まっている日本って、とてもラクで平等で良い

国だと思った。

現地在住10年のマリさんとの雑談で「この通りで一番儲けてんのは、そこの屋台の

おばちゃんなんだよーキレイなコンビニじゃないんだよー」って教えてもらったり。

日本語に飢えていた私は、マリさんから日本語の本やマンガを貸してもらったり、タ

イ人の生活、現地情報など、たくさん教えてもらったりして、とても親切にしてもら

った。


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