10/2の主張 文は田島薫
(プラス思考の力について)
プラス思考が物事をうまく運ぶコツだ、ってことはだれでも聞いたことあるだろう
し、だれでも知ってるような話なんだけど、実際にだれでもがいつもそのような思
考によって生活してるか、っていうと、私自身の場合だって、そんなに簡単には行
かないようだ。
自分の意にそわないような事が起きれば、ぐちをこぼして嘆いたり、批判的なこと
を人から言われれば腹を立てたり落ち込んだり。
逆に人に対してはこのコラムでもわかるように、気楽に批判をして、自分の気分を
よくすることに励んでいるから、こっちの方はある意味プラス思考、って言えば言
えないこともないのかも知れないけど、多分ニセモノのそれだ。
人から欠点を指摘されるよりも長所を誉められる方が当然私も好きだし、成長する
力になるのも、多分後者で、なぜなら、誉められた時少し不安になり、それが本当
だろうか、って、自分を反省してしまい、直すべき欠点まで自分で発見できそうな
のに比べ、批判されると、そんなはずはない、って自分の長所ばかりを強調拡大し
て意識してなぐさめることだけして、これもある意味プラス思考かも知れないけど、
やっぱりニセモノだ。
ホンモノのプラス思考、ってものは人や自分の能力の可能性について信頼していて、
欠点、というものをきちんと見つめつつも、それが改良されうる過渡的な状態であ
る、ってわかっているから、落ち込んだり嘆いたりはしなくて済むものなのだし、
人に対しても、そのような好意的な目で評価する余裕があるものなのだ。
ジョン・レノンがオノ・ヨーコの個展で天井に書かれた小さな、YESの文字に温か
い気持になったのが、ふたりの信頼関係の始まりだ、っていう有名な話も、その力
を共感するふたりの直感力だったのだろう。
しかし、やはり現実にはYESだけで生活するのは難しいし、してる人はいないと思
うけど、常にそういう思考でやってく心構えは持ちたいもんだ。
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