5/29の主張             文は田島薫



(現実論の無責任について)

またテレビねたで申し訳ないけど、「朝まで生テレビ」、相変わらず、いい年をし

た米国追従派がそろって現実論って名の自衛隊米軍一体無責任路線を支持しながら、

社民や共産党の日米同盟反対・非武装派をしたり顔でからかっていた。


米国追従派には二種類あって、もう半永久的に米国について行く派と、自国の軍備

が充実するまではついて行く派だ。

いずれも、米国の軍備に守られていることが現実的には必要不可欠なことで、それ

を失うことは非常に危険なことだ、なぜなら、アラブゲリラや、北朝鮮から攻撃を

受けた場合対処できないからだ、と。

で、米国の陸軍指令部が座間基地に移転し、米国の世界規模の軍事政策の拠点にす

る、ってことにも賛成し、自衛隊はそれに必然的に全面協力して行く、ってことに

も、危機意識はない。

なぜなら、自国の安全、ってことが彼らの意識のすべてで、他国にとっての危険、

って問題には意識が届いてないのだ。

立場を変えてよく考えて見れば、地球上で今、いつ勝手な論理で攻めて来るかもわ

からない最も危険な国といえば、米国そのものなのだ。

湾岸戦争、アフガン攻撃、イラク攻撃と、一連の米軍侵攻に、日本は追従し、それ

について、その内実を無視しつつ無反省に、その行動そのもを評価する連中。


湾岸戦争の時はイラクがクウェートにいきなり侵攻したわけだから、国際社会とし

ては、それを阻止する行動に出ることは当然のことと言えるけど、それに是非とも

参加しなけりゃ、命がけでやってる米国に対して恥ずかしい、などと、慌てた気分

でいろんなこと言う年寄りがいっぱいいるわけだけど、日本には米国主導でできた

非軍事、平和憲法、ってものがあり、無理して軍隊もどきのもんを派遣しなくても、

だれに恥じることなく、金の援助だけでけっこうなことなのだ。

それを、自分自身で行く気はないくせに、なんだか少し感情を高ぶらせながら、君

たち金だけ出せばいい、って、人間を出すことをしない、のは恥ずかしいことだろ

う、なんて言っちゃって、次の機会には、是非とも自衛隊を派遣したい、なんて馬

鹿げた短絡論を強調した結果が、無根拠の理由での米国イラク侵略加担、ってこと

になったのだ。

そこで、10万の人々が殺されても、サダム・フセインが排除されてよかった、って

ことだけ強調される。

イラクを視察したことがある、って地方素朴議員は、病院行ったら悲惨な状況だっ

た、それをやったフセインは排除されてしかるべき、などと言ってたが、イラクの

病院が悲惨なのは湾岸戦争時に米軍が使った非人道的な兵器劣化ウラン弾の影響で

数十万といわれる子供たちが死の危機にあったのだし(実際に死んだ、という報告

もある)、戦後の経済制裁によって、病院に医薬品などが供給されなかった事実が

あるのを、米国発の逆転したマスコミの喧伝を妄信した結果の認識なのだ。

早い話が、湾岸戦争の時にも米国一部メディアは、イラクの残忍行動というデマを

でっち上げたのだし。


我が国の完全非武装って意見には問題があるにしても、今の米国を中心にして、そ

れに妄信して行く一団を見ると、バランス上、もっと、相手の国の生命ひとつひと

つを大事に考えることから始めようじゃないか、って意味では、社民党や、共産党

の意見をもっと噛みしめるべきだろう。




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