7/31の日記 文は田島薫
かけもち
土曜の晩は知人の写真グループ展に便乗展示してもらってるねこ絵の搬出日で、
同じ時間に彫刻パフォーマ−の小林芳雄さんから、先日の都美術館でのパフォー
マンスビデオの試写会をやるアトリエに招待もされていた。
ねこ絵は宅配してくれるということで、前回は頼んだんだけど、結局荷造りなど
の手間をかけさせちゃうので、できるだけ取りに行こう、って考えていて、他の
人のも手伝ったりして、遅くならなければ、小林さんの方にも顔出そう、って計
画してた。
そろそろ家を出る準備だ、って夕方近く、いつものように、前触れもなく突然将
棋男が遊びに来たもんで、事情言って、帰ってもらってもいいとこなんだけど、
すでに、悩み出版社も来てたし、ちょうどカレーも仕込んだところだったんで、
ふたりでカレー食って待っててくれ、ってことにして出かけた。
それでも、出る予定時間を1時間近く過ぎてしまったんだけど、2時間ぐらいは後
片付けしてるだろう、って思って会場についたら、すべての荷造りが終わり、私
の梱包にも宅配の伝票がつけられていたんで、申し訳なかったけど、せっかく書
いてもらった伝票を剥がし、抱えてそこから三つ目の駅まで移動。
小林さんのアトリエへ顔だけ出すか、って発泡酒を買い込んでから、急いだ。
何度かお邪魔したことのある、通りに面したアトリエのガラス戸の前に立つと、
もう10人近くの男たちが(女性はひとりいた)、酒盛りをしていた。
こんちわ、って入って、前に会ったことのあるカメラマンたちの話に耳を傾けて、
うなづいたり、笑ったり刺身を一切れだけいただいたり、ビールをちびちび飲ん
だりしているうちにプロデューサーの尾形さんも発泡酒を持って登場。
しばらくするとやっとビデオが始まり、1時間ぐらいで帰るつもりが遅くなったん
で、尾形さんの携帯からかけてみると、ふたりで楽しそうに将棋やってるような
んで、それからしばらく招待客のひとりが持って来た、って言う、天使の誘惑、
って高級焼酎を少しいただいたりしてから、始まった時とほとんど同じフルメン
バーに近い、終電まで飲むつもりらしい酒飲みサークルを置いて帰った。
少し、後ろ髪を引かれたけど、前髪も引かれていたのだ。