7/10の主張             文は田島薫



(弱い国いじめについて)

北朝鮮がミサイル実験停止の約束を破って6〜7発のミサイル実験をした、ってこと

について、わが国の政治家やマスコミは口をそろえて、とんでもないことだ、わが

国からの経済制裁の他、国連安保理での制裁決議も求めて行く、って大騒ぎ。


日本米国以外でも、それに賛同する国もありそうだけど、本心を明かせば、何を大

げさな、って感じている国のほうが大多数だろう。

何言ってるのだ、わが国の安全を脅かされてるんだぞ、って大騒ぎ連中は言うだろ

うけど、冷静に考えてみれば、そう言う意見はおかしなことなのだ。

ミサイル持ってたり実験したりすることがいけない、って言うなら、ミサイルなど

の武力を持ってる国はたくさんあり、実験だってやってるし、それを一番持ってる

しやってる国はわが国の「ゴシュジンサマ」米国なのだ。

米国とつながりの深いイスラエルが、先日、実験どころか、パレスチナの正式政府

施設そのものに、政府要人の殺りく目的でミサイルを撃ち込んだ事実については、

大騒ぎ連中はどういう意見を吐くのだろう。

他国の被害の問題と自国の被害の問題は別だって言うのだろうか。

ただ自国の利害だけでものを言うのであれば、正義漢面して、一方的に北朝鮮を、

とんでもないおかしな国だ、などと非難しないで、北朝鮮の立場になってものを

考えてみることも必要なんじゃないのか。


単に北朝鮮は米国などの恫喝に対抗して、自分とこだってこれぐらいの武力はある

んだから、なめるなよ、って精一杯強がってるだけなのだ。

自国か中国やロシアに近い場所での武器実験でデモンストレーションしたに過ぎな

い行動に対して、あたかも、わが国本土が攻撃を受けたような大げさな表現で、あ

ってはならない一線を超えた、などと興奮して口を揃える政治家やマスコミの喧伝

に、ぼー、っとして賛成なんかして、街頭インタビューなんか受けた時、北朝鮮に

はきびしく制裁すべきだ、などと阿呆な意見を言ってしまわぬようにわれわれはみ

んなで気をつけよう。




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