6/26の日記          文は田島薫



流されて行く弱い私

週末は土曜日に吉田君の都合に合わせてバンド練習をやってもいいと思っていたんだ

けど、サニーからメールでその日は美術学校の先輩の個展のオープニングパーティが

銀座でありそれに出席するって言う内容の通知が来、前日の金曜である本日は歯医者

に行ってからココアに来る、って次のメールが来たころ、私のマックの外付けハード

ディスクが壊れちゃったらしく、ばたばた再起動を繰り返したり慌てたりしてたもん

で、本体ハードディスクに切り替えてメールチェックした時はもう、彼がココアに向

かってる時間だった。


で、発泡酒持って来たサニーとシャンさんもまじえ酒宴をはじめちゃったし、明日飲

み過ぎちゃう可能性のあるサニーが日曜のバンド集合でもいい、って言ったとしても、

どーかな〜、って迷よったため、日曜都合つけば練習いかが、って吉田君にメールし

たのは相当酒の入った11時近くで、それもうっかり会社のアドレスへだった。


ってわけで、バンド練習は流れ、ひとりでギターを練習しながから、じゃ、後はゆっ

くり図書館で借りて来ていた本でも読もうか、って土日の計画を立てた瞬間、玄関の

チャイムが鳴り、行ってドア開けると恐怖の将棋男が立っていた。

で、土曜の午後から、やんねーよ、って言ってるのに、駒並べられちゃうと、じゃ、

ぱぱ、っと考えないでやるぜ、って言いながら、私自ら長考時間泥棒将棋の始まり。


将棋男持参のしょうちゅーは泊まりの合図、風呂入れてなんか食わして、将棋。

翌日もひとしきり世間話やら政治談義もどきやって、一息ついたら、さて、って将棋

の駒並べだすので、将棋なんて全然興味ないし、時間がもったいない、って言ったん

だけど、並べられちゃうと、指しちゃう弱い心の私。


夕方近く将棋が終わり、もうやらんっ、ってきっぱり断言した後、外付けハードディ

スクのクラッシュの話をしたら、パソコンにも詳しい(windows専門だけど)将棋男

は、外付けだけでなく、本体ハードディスクだって壊れる心配がある、って脅され、

すぐに、パソコン屋に見に行こう、って言われ、そーか〜、って、自転車で来てた彼

に合わせ、最寄りから4つ目の駅までこっちも自転車で出かけることになり、事務所

の近所の池袋で買えば世話ないのに、これ安いから買った買った、って彼の口に乗せ

られ、たそがれ時、外付けハードディスク片手に自転車で30分以上の道をこいで帰っ

て行く主体性の弱い私なのであった。


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