●連載
がたやま娘のひとりごと         文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

今回は、いきなり子持ちになった、って話。



子供一時預かり所

義妹から連絡があり、子供を一日預かってくれないか、と頼まれた。義妹は仕事でど

うしても帰れない、と。いつも子供たちの面倒を見ている同居の姑も、さくらんぼの

時期なので、知り合いにさくらんぼの販売の手伝いを頼まれて、どうしても都合がつ

かないらしい。舅も義弟もみんな仕事。で、嫁の立場ながら好き勝手している私と、

実の兄である夫に白羽の矢が立ったのだ。山形は三世代同居の共稼ぎが多い。日本一

働き者の「おしん」の土地なのだ。私のルーツもおしんの里、左沢(あてらざわ)に

つながるのだが、私は・・・テヘヘ・・・どうやら違うみたい・・・(^^;)

ま、ケガさせるかもしれないし、ビシビシやっちゃうと思うけど、それでも問題ない

なら、ってことで、夫と私とで面倒を見ることになった。

小学校二年生の女子と、小学校一年生の男子。ヤツらは、両親が仕事に出掛けた直後

から兄弟げんかをおっぱじめた。私は一人っ子なので、兄弟げんかがナゼ発生するの

かまったく分からない。譲り合って仲良くすれば良いじゃないか、と思うのは「遠慮

無い兄弟の仲」というのを知らないからであろう。ま、ケンカ両成敗、の考えで双方

の主張を聞き、噛みついた、引っかいたと主張すれば「ドロウ!」と叫び、「二人で

いてケンカになるなら、一人づつどこかに貰われちゃえばぁ!?」とアドヴァイスし

てみたりした。愛犬わたるとドッグランに行ったが、犬よりも子供たちが走り回って

いた。お昼ごはんは「カップラーメンがいい」と言うのを「食べさせるワケないでし

ょ!」と言いながら作ったが、お昼寝しちゃったので、少ししか食べなかった。それ

ならカップラーメンの小さいヤツの方が手間がかからなくて良かったじゃないか、と

思った。そしてちょうど、オルジアブラスという楽団(そこのメンバーの山口れおさ

んは、山形の高畠が舞台の「スイングガールズ」という素晴らしい映画の、音楽指導

担当の方)のコンサートがあったので夕方から連れて行ったが、二人ともお腹空いた

とか長いとか言って、ひっくり返ったりドンドンしたりして聴いちゃいなかった。

「他人に迷惑をかける子は、ウチの子じゃありません!」と叱ってみたが、ウチの子

じゃないのは、ホントは私なのだ。

そんなこんなで一日が終わった。

一日だから、オモシロイナ、と思って話を聴いたり、なんかオセッカイみたいなコト

したりしているのかもしれない。ホントの親だったらどうするんだろうな、と考えて

みたりした。少子化担当の、第二次ベビーブームの世代。


戻る