●連載
がたやま娘のひとりごと 文はこんのたえこ
地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!
今回は、日本じゅうの子供に起こり、日本じゅうの大人が怒る、鏡のお話。
正月たる、嫁。
「正月いっぱいは家事をしませんヨ!」宣言をし、鬼嫁ならぬダメ嫁への道を選ぶ、ササヤカな決心をした。食っちゃ寝したかった。
大晦日。お昼過ぎに私の実家で祖父と夫とまったりお茶をすすっていた。祖父は
「一晩寝たらなんぼになるのかなぁ・・数えで100歳だなぁ。」と嬉しそうに言
っていた。そんなとき、義母から夫のケイタイに電話が来た。同居している義妹夫
婦と孫が、義弟の実家に帰省したためサミシクなったらしい。「雑煮すっから来ね
が?(雑煮するから来ないか?)」ってお誘い。んだが。んだら、ほっちさ行ぐが。
(そうか。じゃ、そっちに行こうか。)と愛犬の‘わたる君’を連れて、夫の実家
に向かった。私たちの実家は車で10分ほどなので、ちぇっとほごまで(ちょっと
そこまで)って感じなのだ。
義母方のおばあちゃんも泊まりに来ていた。牛肉入りのお雑煮やお餅をたらふく頂
き、ガバガバ飲んだ。お餅は七つも頂いた。義父はわざわざ10年物のワインを開
けてくれた。お手伝いもロクにしないで、ごちそうになることに徹底していた(^^)
そして年末なんだか年始なんだか分からなくなるくらいに、寝たり起きたりしてい
た。だからワケの分からないうちにお正月休みは終わっていたんだ。で、アパート
に戻った。
私は一足お先に仕事初めだった。夫はまだお正月休みで、義妹家族が戻って来たら
しく、またちょっと実家に寄ったらしい。
だ・か・ら・・夫は自分の姪っ子と甥っ子に「お年玉」をあげたんだそうだ。そし
たら小学校一年生の姪っ子が、もらってすぐポチ袋を開け「せんえんしかはいって
ない」って言ったんだそうな。
夫からその話を聞いて、瞬ギレして言葉を失った。クソガキ!じゃ、ナンボなら納
得いくんだ?テメエの相場は幾らなんだ?お前小学生だろうが!そんなにもらって
るんなら、うちらのハシタ金なんかいらないだろう。返せ!ボッコボコにしてポチ
袋を取り上げている私を想像した。夫はとてもがっかりしていた。可愛い姪っ子
(あたしにゃただのブサイクにしか見えないけど)を喜ばせたかっただけなんだ。
その憤慨した話を、会社の40代から50代のパートさんたちに話してみたら「子
供なんだから、しょうがないよ。」って慰めてくれた。「そんなことでハラ立てる
なんて、まだ人間が出来てないネ(^^)」とか「今の相場ってさ、小学生でも3
千円から5千円とかもアリみたいよ。」とも教えてくれた。でも、20代の後輩た
ちは「え〜!小学校一年生なんて、500円玉で十分だよ!」「うちらのお金の常
識じゃ、通用しない時代なんですかねぇ・・・」って意見だった。
あたしゃ年の数だけ100円玉だと思っていたけどね。田舎の<嫁の立場>では
「躾の悪いクソバカなヘナコ(女の子)ですね。」と率直に言うわけにもいかず・・
・オタクノガキヨクノタマウクソガキダ、っていう早口言葉を思いついた。