●連載
がたやま娘のひとりごと         文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

今回は、がんばった友だちのシアワセ、って話。



もうすぐ結婚するマユミちゃん

年下なんだけど、入社時期がほぼ同期で、とても仲良くしていたマユミちゃん。フレッ

シュな彼女が入社してきたときは、昭和50年代生まれというのがセンセーショナルな

時代だった。(最近では60年代生まれというのがセンセーショナルだけれど。そして、

ほどなくして平成生まれという人類が出没するんだよね・・あふ〜・・)

いつもニコニコして明るい彼女。入社して間もない者同士、仲良くなった。仕事帰りの

一杯はもちろん、プライベートでもよく一緒に遊んだ。私が営業にまわることになり、

世間の荒波の波打ち際のあたりでしかめっ面してブーたれている時も、彼女は明るかっ

た。営業職からまた事務職へ戻された時には、皆に頼りにされる存在になっていたので、

びっくりした。もう新人じゃなかった。後輩と呼べる者もたちもチラホラできた時には、

その指導方法をめぐって彼女と意見を言い合った事もある。私はブウブウ文句タラタラ

だったけど、彼女はズバリと、イヤミや中傷ナシのまっすぐな意見を言った。

お目々パッチリで黒目が大きくて、歯並びが良くて、明るくて素直で、人に対しては公

平で、面白いときにはガハハと笑い、私のくだらないお喋りに絶妙なツッコミができる

(その会話を聞いているユキちゃんは、いつもボウゼンとしていたのだ)彼女が大好き

で、とっても頼りにしていた。


そんな彼女、寿退社を決めた。地元の青年実業家で、温厚で人当たりの良い彼。お相手

は15年来のお友達だと聞いたときに「あぁ、結婚する運命というものはもう決まって

いたのネ。」とオバハンくさいセンチメンタルが鼻をかすった。


来月はもう、マユミちゃんの結婚式。同僚のケイコちゃん、ユキちゃん、マキちゃんと

お呼ばれする。どんな結婚式なのか、今からワクワクしている。感激のあまり号泣しそ

うな予感。そして大酒飲んじゃうかもしれない、予感。


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