9/12の日記 文は田島薫
舞踏公演打ち上げ昨日は衆議院選挙の投票を済ませてから、舞踏家成瀬信彦さんの公演の最終日に
行った。
現場で打ち上げをやると聞いていたので、今回もチラシをデザインし、スタッフ
気分の私は、もし酒が足りないと寂しくていかんな、と思い、発泡酒1ケースと焼
酎を持ってったんだけど、結果的には酒はあふれるほどあって幸せな気分だった。
(あれ?、メインは酒宴じゃなかったけ?)
1日めに行った時から、舞台には豚1頭丸ごとの肉をぶら下げてあり、これが公演前に聞き想像してたグロテスクさはなく不思議に美しかった。
1日めは中空に張ったゴムベルトの上で舞踏する、といった普通は避けるだろう
難しい試みをしていたのが新鮮だったのに続き、昨日は棺桶に見立てた桑の葉と
200匹という蚕(かいこ)の山の周囲で声楽家の塩澤直美さんが美声を響かせ、
ピアノのケミー西丘さんがフリージャズや環境音楽風の音を響かせ、ホイト芸の
黒田オサムさんが仁王のような仕種で踊った後、山に埋もれてた成瀬さんがそれ
をまといながら、ゆっくりゆっくり起き上がりながら踊る葉と蚕と糞とのコラボ
レーションもまた新鮮だった。
打ち上げでは映画プロデューサー尾形さんからケミーさんの夫でジャズサックス奏者の尾山修一さんを紹介され、一緒にいた美しい女性ふたりと一緒の会話で、
尾山さんんのサン・テグジュペリへの賛辞が、私も全く同感だったので会話に入
れてもらった。
美女の一方の方は去年成瀬さんの月見舞踏の時、私と会ってるということだった
んだけど、暗かったこともあり、記憶がおぼろだった。
もう一方は日大芸術学部で米文学を教えているそうだった。
成瀬さんや撮影の筒井さん、黒田さん、公演中場内で絵画を多量に展示してた黛
次郎さん、未踏劇の大村未童さん、塩澤さん、らと一言づつぐらい話したり目で
合図しただけだったけど、みんな幸せそうな顔をし、成瀬さんはみんなから絶賛
されていた。
彫刻パフォーマーの小林さんと尾形さんとその飲み友だちの元気な大声の男と駅
まで一緒した。
酔ってた私は泣かないように念を押した後、小林さんの去年の都美術館パフォー
マンスは全然評価しない、ってひどく失礼なことを言ったけど、小林さんは許し
てくれた。(…多分)