9/12ののらねこ 文は田島薫
そよ風のバットマンまだ暑いけど、初秋のさわやかな風がある今朝、出勤して事務所のある建物の階段
を上って行くと、となりの建物のベランダの端っこに頭向けてバットマンが気持よ
さそうに寝ていた。うまく風に当るような体の向きを考えたんだろう。
バットマンは顔の上半分と体の上半分以上が黒くて、他は白なんだけど、左目の
部分に白い点が見えるので、片目開けてんのかと思い、よお、って声をかけてみた
んだけど、やっぱりただの白い毛だった。
3階まで上がって、今度は上から下を見たけど、バットマンは両手足を前に投げ出し
た同じ姿勢で寝ていた。
バットマンの寝姿を下から上までの視点の位置を変えて立体的に観察したことに
なったわけだけど、特に達成感のようなものは感じなかった。
きょうもねこさん他に来そうもないので、さて次には何を書こうかって、考えて、買い物ついでに近所を見回って来よう、って思いそうしたんだけど、ねこさんどこ
にも誰もいなかった。
残念ながら収穫なしで帰って来たら、出勤途中の路地の玄関前つーとんを見るのを忘れていたことに気がついた。
いつもスペースの向こうの方で熟睡してるだけなので、ついうっかりチェックしそ
こなったのだった。
ひょっとしたら、きょうは起きて踊っているかもしれないんだから、ちょっと確認
しに行ってみようかとも思ったんだけど、まあ、寝てる方の確立99%に賭けて、行
くことはせず、つーとんも気持よく寝てるに違いないって言っておきます。