10/17の主張             文は田島薫



(国際貢献について)

先々週の土曜日に起きたパキスタン地震、週明けの情報ですでに1万人を超える死者が

出て、結果的には現在4万人に迫るぐらいの被害が明らかになって来た。週明けの段階

でテレビのニュースを見ると、日本の緊急救援隊も出かけたようなんだけど、大げさに

報道してるわりには100人程度の人員だった。

すでにその段階でも、救援隊の手が伸びずにほったらかしのままの地域が無数にあり、

瓦礫の下で救援を望んでいる人々が万単位いることが予想されているのに、国際的な

支援なんだから日本だけで考えることではない、って言うのだろうが、日本からの救援

隊が100人って、少なすぎだ、桁が違うのだ。

独自の判断でもっと大量に送れ、って、その週明けに私は小泉首相にメールを書いた。

(時々いろんな意見を送っているんだけど、それを受けるのが担当秘書官で、いつも受け

取った主旨の返信メールがあるもののいつも同じ文面なことが気にかかるし、ちゃんと

首相本人が読んでいるか疑問もあるんだけど、送っている。)

しかし、その後の報道では追加でもう100人程度が行った、ってだけで、それも、もう日

本の貢献責任は果たした、とばかりの大げさな映像イメージ作り。


おいおい、今まだ瓦礫の下で、救援を信じて生きてるかも知れない人々がいたり、瓦解

した自宅の前の路上で、冷気の中毛布も食料もなく野宿しながら、だれも助けに来てく

れないと嘆いている人々が数十万人以上いる状況をどう考えるのだ、わが国の為政者た

ちは。他国のことだし、もう、責任は果たした、って安心してるのか。


イラクでは米国追従政策で派遣された自衛隊が数百億もの金を使って、イラクのほんの

一部サモア周辺の復旧らしきものをやって、賛否両論の中、国際平和貢献って言ってる。

同じ金を使って、数十万人の命の危機を救えるかも知れないのに、そっちには、出し惜

しみし、一体、国際平和貢献って、だれのためのものなんだ。

それを一番求めてる者にそれをしないで、いろいろきれいごとの理屈を言ってても、その

魂胆はあきらかになってしまうのだ。


平和貢献、国際貢献、って現実的に一番底辺で一番困って助けを求めてる者に心から有効

な手を差し伸べることのはずだろう。

政治家の資格を判断する基本的なテーマだと思うんだけど、そういう政治家出て来い。




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