11/14ののらねこ       文は田島薫



ちょうどいいこねこ

今朝は先週とうって変ってさむーい曇天の冬日。

ドアよこココア食堂に来るお客さんは、カラスさんと閑古鳥さんだけのようだ。

ねこさんたち、先週の温ったかい陽気に、まだ当分大丈夫だろ、って安心してた

のに、おいおい、冬眠の準備本気でやんないと辛いことんなっちゃうぞー、って

慌て出してるのかも知れない、路地裏のすみっこで。


ねこさん見えないことには、ここのコラムが埋まらない、ってことで、また、近

所の酒屋ややおやの買い物ついでに、路地の見回りに行った。

さっき、シャンさんが近所に用事で出かけて帰って来た時、銀行行く路地の家の

こねこが庭に出てて、ちょうどいい大きさになったね、などと話してたので、

ちょうど食べごろですか、などと下らない冗談を言ったりしてたので、そこのこ

ねこは一応滑り止めに押さえてあって、少し気分も余裕の取材なのだ。


丸正でごま油バーゲンしてたので、4本買って、それ持って路地の家行くと、狭い

庭のプラスチックの道具箱かなんかの上にこねこがうずくまっていた。

毛のがらがつーとんと同じだから、つーとんの子供かも知れないんだけど、だっ

たら親子が近所で離ればなれで暮らしてる、ってわけだ。

ちょうど道具箱とぴったり同じサイズにおさまっていたので、シャンさんはちょ

うどいい、ってこれのことかと思って後で、こねこ何してたのか聞くと、もう一

匹とじゃれあって遊んでいた、って言うから違うようだ。(おいおい、だいたい

道具箱とちょうどいい大きさ、って話がおもしろいかよっ)


結局近所ひと回りして、見たのは滑り止めのつーとんの子供だけだった。

きょうは、うずくまってるだけのこねこに、コラムを助けてもらいました。


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