6/20ののらねこ       文は田島薫



シロとくろ

今朝出勤して階段を上がりながら3階のテラスの手すりを見ると時々やって来る

ヤマバトさんが止まっていたので、あいさつした。

シャンさんが出したエサは皿の中と外にちらかっていたけど、ねこさんたちの

姿は見えないようだった。


このごろ私は帰る時、途中の路地にある小さな食品会社の玄関の横の花壇の縁

に居ついたシロペルシャにキャットフードと水を少しづつ持ってっている。

(そこは前からだれかがたまにエサをやってるようなんだけど、何もない時も

多いようで、シロペルシャが腹ぺこに見えたもんで …)

姿が見えなくても、実は彼はそばに居るようで、ポリ袋からそれを開けると、

いつもすぐに出て来る。

で、そん時に時々別な黒っぽいのも出て来てたんだけど、たまたまかと思って

たら、どうも、いつも一緒にいる仲良しのようだ。


先週の木曜日の帰りは招待された舞踏ライブに急いでいて、どうも、エサを

忘れたような気がしてて、金曜の朝そこを通る時、様子を見てみたら、やっ

ぱり、小さな陶器には水が干上がっていて、シロとくろはそばの植え込みで

くっついて寝込んでいた。

腹減っちゃったし、こりゃ寝るっきゃないな、暑いし、って感じだ。


で、私はすぐに事務所からエサと水を持って引き返したか、っていうと、それ

はしないで、夜帰る時まで待ってもらおう、って考えたのだ、あまりべったり

世話し過ぎると期待される分だけそれができない時、余計つらい思いをさせて

しまうんじゃないか、って思ったからなんだけど。(?にゃんだとー)


こんな気まぐれな人や、のらねこが増えちゃうからエサをやっちゃいけない、

って言う人たちの間で、のらねこさんたちは生きて行くだけで大変なのだ。


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