今週の雑感(昔のもありの)              文はさぬがゆたか


ソノ世界的イラストレータ・サニーはココアメンバーですが、
ふだんのアート作業を栃木でやっていて、そこからの田舎だよりです。
しばらく感動ものじゃなくて雑感記に変えたいとのことです。



『 オ ー ト バ イ 』

梅雨に入る前の週末、オートバイを久しぶりにドド〜ンと楽しんだ。

ちっちゃいバイクじゃなくドド〜ンと大きいマシ〜ン。

4人家族がしっかり乗れる排気量の車よりも大きなエンジンを一人占めで走る

贅沢さ。久しぶりでも数十分(数分じゃない)も走れば慣れるし、こう見えても

昔やあ走り屋だったもんだわい。

普段乗っている車も密閉率の悪い旧車だから、草木の香りに敏感なわけはないん

だけどやっぱりオートバイってのはモノが違う。ヘルメットのシールドをあげれば、

それこそ生意気盛りな草木がそのまんま入り込んでくる。

右手をひねれば涙目になるような加速、ビュービューーーーーーーーっと。

脳みそが付いてこない加速。

ず〜っと後ろに脳みそがすっ飛んでいく加速。

風圧でジャケットが胸に張り付いたまま、息も止まっているんかも知れない加速。

間違いなく法定速度違反。ゴールド免許に偽りあり違反続行中。

構いやしない。だあれもいない一本道。

走っているといろんな曲が流れいろんなシーンを想う。「イージーライダー」のピー

ターフォンダが出てきたり、ジャック.ニコルソンのせせら笑いも出てくる。

アクセルを緩めれば、なんでか「真夜中のカウボーイ」や「ハリーとトント」も出る。

忙しく右手左手右足左足を操作しリーンもしなくちゃいけない。煙草も吸えないし

ラジオも付いていないのに、すごく音楽を感じる不思議さ。

今の車は性能や設備がどんどん良くなることによって騒音も風の音も遮断出来るし、

一見自身を守り優先出来ているようにも感じるけど、実は何かが劣っていっているん

じゃないか?って思えてきちゃう。その点オートバイは忙しい。だから好きなんかも。

腹が減っても喉が乾いても、郊外ファミレスの看板を通過しちゃう。

ピューピュー走る。ヘルメット越しに樹木の影や光りが忙しく入り込むけど

止まれないでいたら、すごい遠くまで走っていた。

山菜蕎麦にコカコーラ、それとガソリン14リットルが本日の出費。


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