1/24ののらねこ       文は田島薫



真冬の新人

きょうは天気はいいんだけど、寒ーい朝で、お客さんはだれも来ない。

午後2時過ぎになってやっと、だれかが食べに来ただけで、ドア開けてそれを

確認してから、回りを見回しても、寒いもんで、そのへんで寝転んでいるお客

さんなどいるはずもない。

こっちはこっちで、なんだ、なんて言いながらすぐドア閉めちゃうもんで、

お客さんと顔合わせるタイミングもどんどんなくなって来るから、真冬の

のらねこ観察を室内からやろう、って不精者には何も書けないのだ。


何かなかったかなー、と乏しいねこ記憶を辿る。

そうだ、先週末の夜、新人のぶちの子ねこがドア開けた時にエサ皿の前から

階段を逃げ下りて行ったのを見た。

呼んだんだけど、立ち止まらなかった。

エサ皿を見てみると、皿は空っぽで、彼は上がって来たんだけど、エサには

ありつけず、出て来た人におどろいて、腹ぺこのまま走ったようだ。

週末は帰る時、大皿に山盛りにするから、多分後で食べに来ただろう。


そういえば、先週は昼間も出しておいたエサがすぐに空になってたから、

何度も出直して来ていたバットマンの他に、その新人も来てたかも知れない。


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