2/14ののらねこ       文は田島薫



どっかでもめてんのか

いい天気なんだけど、やっぱり朝から来るお客さんはいないようだ。

先週だってほとんど3階まで上がってくるねこさんに会ってないし。

そーいやー、先週の夕方下の方でねこさんがけんかしてるような声がしばらく

してたから、地味なテリトリー争いが進行中なのかも知れない。

だから、エサ食べに来るのにも、みんな警戒しながら、タイミング計って、

素早くやって来て素早く去って行くのかも。


当人たちも素早く来てるつもりなんだけど、たまには、ライバルや人間に見つ

かっちゃう時もある。

先週末は近所の99円ショップで昼食の温ったかソバに入れる白菜を買って来た

ところ(そんなこたーどーでもいー)3階に耳の垂れた茶とらがいて、エサを

食べようとしていた。

私を見て、おっと、と顔で言いながらベランダの広い方へ2メートルばかり

逃げて、立ち止まり、こっちを見ている。

だいじょぶだいじょぶ、エサ食べなよ、などと話しかけてるもんで、少し警戒

を解いているような顔してる。前にも会ってるし。

ひっこんでしばらくして見てみると、ちゃんと食事を済まして帰ったようだ。


耳垂れ茶とらはまだ2〜3回しか会ってないから、こんなもんでなかなかいい

感じのつきあいって言えるんだけど、100回以上は会ってつきあってたつーとん

のようなお馴染みが、このごろ彼と同じような態度なのには、オイオイ、だ。

つーとんの方は首かしげて、はてはて。


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