8/29ののらねこ 文は田島薫
晩夏の昼寝今朝も残暑の中、路地の玄関前スペースでつーとんが寝てた以外ねこさんの姿は
見あたらない。(先週の書き出し流用)
寝てたって言ったけど、正確には今朝のつーとんは寝そべっていたものの片ひじ
を立てて憂いを帯びた表情で過ぎゆく夏に思いをめぐらしていた。
とは言ったけど、顔は向こう向けてたので表情は想像なんだけど。(けどけど、
って言い直しが多いんだけど。…?)
安売りで買った事務所のドアの外のココア食堂のエサは午後になっても、食べに来るお客さんはいない。
しょうがないので、今週もビール(ほんとは発泡酒)を買いに行くついでに見回
りをした。
いつも兄弟がいる弁当屋周辺にも彼らは見当たらない、残りご飯もらってから、どっか涼しいところで昼寝してんだろう。
だいたい夜行性であるねこさんがこんな暑い真っ昼間に歩いてるわけないんで、
無理な現地取材をしてる私はとても心細い、わけなのだ。(いいわけ、も多い)
ビール買って、あんまり期待できそうもない太い方の路地を戻って来ると、小さなビルの入口の植木鉢がいくつか並んでる中の空の一つの培養土の上にねこさん
がぐっすり寝てた。
お、ねこだ。寝てる。育ってる。