4/18の主張 文は田島薫
(歴史認識について2)3週間に渡り反日デモは続き、中国全土に広がって終わりそうにない。
日本大使館などへの破壊行為や、日本人に対する暴力もあり、外務省は中国政府へ、
謝罪や賠償を求めたが、過激な行為は賛成しないとしながらも、靖国参拝や教科書
などの日本の歴史認識の誤りが原因と、日本の要求には応じなかった。
日本側は日中の専門家による歴史共同研究委員会の設置を提案し、中国側は前向きに検討する、と答えた。
この共同歴史研究、ってのはとてもいいアイデアだと思われるけど、被侵略国である
中国から見て、加害国の政府が許可した教科書に加害意識が何も盛り込められてない
現状で、共同研究と言われても、信頼感が持てないだろうし、相互理解への道は遠い
と感じざるおえないのだろう。
まず、日本が加害者としての本当の歴史認識をし、それがなされたことを、中国側に
充分伝わるように表現することが先決なのだ。
新しい歴史教科書をつくる会や、小泉首相の靖国神社参拝などは、全くそれの逆行、
田中角栄から始まった日中友好の歴史を、根本から無にしてしまうぐらいの愚挙だ。
きょうのニュースでは、日本にある中国施設に反日運動に短絡反応しただれかが、金属弾のようなものを撃ち込んだって言ってたけど、これが、冷静な歴史認識がない
一般人にありがちな気持の代表なのだ。
中国人だって、戦時の日本による残虐行為を誇張を含めて長年教育され、自国政治
の残虐や矛盾などを充分に知らされていないから、短絡反応する部分もあるわけだ。
マルクスの言った理想の社会主義体制だと言うものの、その自国政治の矛盾を感じている中国人だって、それをあからさまに表現したら、自分の立場が危うくなるような
絶対統制政治体制の中では、自由への希求を、「やつあたり」的に表現してる部分も
あるはずなのだ。
冷静に見れば、中国でそういう自由なデモが可能になること自体、世界が自由化の方
へ向いて動きだしてるとも言えるわけだ。
日本国民は中国に対しても、もっと世界の潮流といった視野に立って、好意的に見、
彼らの批判に謙虚に応えて行きながら、自分を見つめることが大事だろう。
ゆめゆめ、「新しい歴史教科書をつくる会」なんかのような、耄碌老人たちに組み
しないように注意しながら、だ。
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