9/21の主張             文は田島薫



(庶民と政治について)

われわれ一般庶民は毎日の仕事やら平和な家庭環境維持などで精一杯で、

政治に関して自分達にできることは、選挙に出かけることぐらいで、

それ以上考えたり発言したりしても無駄で、政治は政治家に任せておけば

いいんじゃないか、って、ほとんどが考えているんじゃないだろうか。


立候補者をよく吟味して、選挙にきちんと行き、投票する、それは大事だし、

それだけで充分だって言えば、そうかも知れない。

みんながそれをきちんとやっていけば、日本の国だって間違った方向へは

行かなそうな気もする。


しかし、問題はわれわれが何となく気分で決めるような判断力で政治家に

投票してても、選挙に参加さえすればいい、ってもんかどうかだ。

個人的には政治家を吟味したつもりだとしても、例えば、その政治家が

米国の独走する軍事政治に追従する考え方を持っていて、有権者に対しては、

米国との信頼関係を重視することが日本の将来の子供達にとって有益なのだ、

って言い回しだけ、した場合、なるほど、それはいいことじゃないか、って

思わず軽く賛同してしまう、といった危険が常にあるわけだ。


だから、悪徳セールスに騙されないようにみんなで気をつけるのと同じように、

政治の現状をしっかり認識し合っておくことは、ただ投票するだけのこと、と

してもわれわれの大事な義務なのだ。


政治は難しくてわれわれの手におえない、って考えたら、悪徳政治家の思う

つぼ、政治なんてだれでも分かる簡単なものだし、われわれの生活に直接

影響をおよぼす身近なテーマなのだ、って考えた方がいいのだ。


われわれの世の中に対する不満が、必ずといっていいほど政治に関係している、

ってことは、日常的に友人やご近所と、ことあるごとに話続けることによって

どんどんはっきりしてくるもんだから、庶民の政治談義も有益なのだ。


さらに、ひとりの庶民の本当に筋が通った不満を、例えば、志の高いひとりの

政治家に告げた時、その政治家は動かざるおえない、ってことも知ろう。


庶民が政治のことなんか全く考えないですむ世の中の方が平和なのだ、って

話はなるほど、って部分も確かにある、しかし、それじゃ先が危ういし、

世界の現状を見回した時、それは単なる利己主義者になってしまうだろう。




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