9/6の主張             文は田島薫



(政治家の雄弁について)

テレビで自民の亀井さんが出てて、今の小泉政府の経済政策の欠点を発言して

たんだけど、いつものように、なるほど良くわかってるじゃないの、って

感じさせるところがあった。

それは、行政改革をハードに押し進めることによって、中小零細、個人事業家

などが悲惨な状態にあるのだ、て強調してたところだ。


しかしそこまではいいのだけども、いつもの彼のそれへの解決策は公共投資の

拡大だって言うから、弱者へのきめ細かい気配りしてるな、と思わせておいて、

巨大な財政赤字を無視したまま一挙に暴論へ飛んでしまってるのだ。


まだまだ物が足りなかった高度成長時代ならまだしも、今、老人施設建設や、

自然保護などの、本当に人々のためになる緻密な政策以外で、ほとんど従来の

ままの道路や、むだなダム建設のような公共事業を支持するような意見は

全然だめだろう。


今の行革の根本問題はあきらかに利権の温床だろう、という特種法人や、

金融企業などの役員たちの利権剥奪、収支情報開示、役人も含めた所得削減、

パート労働者などの最低所得保証、安易リストラ防止法、時短などを盛り込んだ

ワークシアリング推進法、といった政策をするのが先なのだ。


経済構造の矛盾をそのままにして、いくら公共事業を活性化したって、結局、

砂漠にまいた水のように利権構造に吸い込まれてしまうだけなのだ。

未来の子供たちに莫大な借金をおしつけ続けながら。


政治家の雄弁には、ごまかしがないか、よく気をつけましょう。




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