10/25の主張             文は田島薫



(自衛隊管理者の判断能力について)

大型台風の列島通過の被害に続き、大地震の新潟でも大変な被害が出た。

たびに、自衛隊が出動して救助活動をしているのは、被災住民にとってはありがたい

ことだろうし、そんな時は自衛隊の存在は心強い。

自衛隊隊員たちは一生懸命やってるのだろうし、それに対して批判めいたことを

言うのはちょっと逆非難を受けそうだけど、時々、首をかしげることがある。


これは隊員たちの問題ではなくて、指揮系統の判断能力の欠陥だろうと思われるが、

例えばこの台風、京都でバスが水没し屋根の上で乗客がすし詰めで寄り添って救助

を待っているのに、流れが急だということで、自衛隊の救助を一時待つ、などと言

って一晩放っておかれた、っていうようなことだ。

そりゃ、2次災害を避けるためだ、って指揮者は言って安心してるんだろうが、

その間にもどんどん水かさが増し、バスそのものが流れに持って行かれそうになって

いたり、乗客の足下は水に浸かっていた、っていうじゃないか。

結果的には全員救助されて事なきを得たんだけど、増水と流れでバスがひっくり

返っていたら、どうなってただろう。

エンジン付きゴムボートに救命胴衣をつけさせて、すぐ救助をするべきだったんじゃ

ないんだろうか、ヘリを使ったっていいはずだし、訓練してるんでしょうが。


阪神大震災の時だって、自衛隊は「夜明けを待って出動する」などと報道されてた

から首相官邸へ電話を入れ、時の村山首相の秘書官らしき人に夜を徹して出動する

ように伝えてくれ、と言った。

翌日の報道ではその通りになっていたから、多分同じような意見が各当局に多数

寄せられたんだろうと思う。(または、私のおかげだったりして)


この台風でも土砂に埋まった家屋の掘り起こしに、暗くなって2次災害の恐れがある

から夜明けを待って、ってすぐに言う。土砂と材木にはさまれ息絶え絶えで一刻も

早い救助を望んでいる人がいるかも知れないのに。

昼間大丈夫だったんなら、大容量のサーチライトで照らしてやれば夜だって作業

できるんじゃないのか。


今回の地震では、土砂に車が2台埋もれたらしい、っていう情報に、警官を送って

状況を調べさせている、って、おいおい、調べてるヒマはないんじゃないの?

情報を信じてブルトーザを送るべきじゃないの?これは自衛隊の範疇じゃないかも

知れないけど、こういった対災害の指揮系統はトロ過ぎないだろうか。

情報があやまりだったら帰ってくりゃいいんだし。




戻る