●新連載
クーニーズ          文はえんどうくにこ


世間の荒波を凛々しく乗り越えて来たベテランOLエンドーが
世間の矛盾、不正?を次々あばいて行きます!…多分。

今回は走る旅人の話。



走る人

この間約5年ぶりに成田空港から日本脱出を試みた。

テイク・オフ(離陸)のなんともいえないあの感触が実に新鮮かつ感激であった。

まるで体の内臓のあたりから魂が抜け出すようなふわっとした感覚、

やった〜と呟く。

よっぽど自分は飛行機が好きなんだと納得して思う。そして自分は絶対に

眠らない。14時間のフライトのときはさすがにワインを飲みすぎて、したたか

居眠りをしてしまったことがある。

着陸するまでは夢をみないことにしている。

さて、今回は久々の国際線フライト、リハビリをかねての近場のフライトとした。

個人旅行なのでチェックインギリギリ1時間前に空港到着の予定が15分

ほど遅れてしまった。

“1時間前に搭乗手続き締め切ってますねぇ。どうですかねぇ”一瞬ドキリ

とするが何とかしてくださいと思いっきり詫びる。

“さっき、お気の毒に二人帰った方達がいましたけどねぇ”全く人を不安に

させることばかり言うものである。

5分ほど待たされる。ちょと冷や汗が出てきた。

と『預ける荷物ありますか?』と航空会社のグランドホステスの声。ラッキー、

乗れるぞ!手荷物はこれだけと伝えると

『今回のみ搭乗許可します。今後、必ず1時間以上前にチェックインしてくだ

さいヨ。急いでください』とお叱りの一言。

ありがとうございますと頭をさげて、ボーディングパスを受け取るやいなや

私は脱兎のごとく走り出した。

恥も外聞もない。まさに気分は伊丹十三の狒る人瓩修里發里任△辰拭


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