きょうの主張 文は田島薫
(日本人の想像力について)小泉首相は記者団に、今イラクの自衛隊の撤退はない、と言った。
復興支援をし続けなければならないからだ、と。(※実際は米国への追従で非効率に
税金を使い、多国籍軍のお荷物になっている)
で、米軍のファルージャ攻撃についてはテロ組織がいるんだから徹底的にやっつけ
なければならない、って。
先日は有名ニュースキャスターの木村太郎さんが、某イラク人の話として、ファルー
ジャには悪い連中が一杯集まってるんだって言ってた、と言って当然のような顔で、
米軍のファルージャ攻撃を支持していた。
きょうの新聞報道では、米軍はこれまでに武装勢力1,200人以上殺した、と発表したそうだ。
危険すぎるからと、市街に入ることを止められた医師らの緊急援助団のトラック5台と
救急車3台は市街と対岸の米軍占領地の病院で待機していて、そこから市街の惨状が
見えると、それによると、家屋のほとんどが破壊され、路上のあちこちに死体が放置
されていて、市街は電気も水道も止まっているそうだ。
同じくきょうの新聞の読者欄では福岡の磯田さんという若い女性が、友人の在日米軍の友人に乞われ野坂昭如原作のアニメ映画「火垂るの墓」の英字字幕版のDVDを見せた
ところ、彼は呆然として立ち上がれず、こんな悲しいことがあっていいのかって言った
そうだ、その米軍の友人は自ら見せてと言ったぐらいだから、元から想像力のある人間
だったのだろうが、今の一般の米国人には戦争の悲惨さを自らの体験のように想像する
きっかけも習慣も見失っているのだろう。
彼女は米軍の友人にこれが私たちの祖父母が経験したことであり、同じことがイラクで
起こっているのだ、って言ったそうだ。
米国人は、って言ったけど、米国追従のわれわれ日本人もますます同じになって行ってないか。人は自分の身近で起こったことには反応するけど、他人のことには無関心に
なってしまうのはある程度仕方ないことかもしれないけど、ことその彼らの理不尽な不幸
に対して自分たちも加害者になってるんだとしたら、テレビ見ながらただ馬鹿つらして
笑ってるばかりじゃいかん、ってことも、もっと考えるべきじゃないのだろうか。
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