今週の雑感(昔のもありの) 文はさぬがゆたか
ソノ世界的イラストレータ・サニーはココアメンバーですが、
ふだんのアート作業を栃木でやっていて、そこからの田舎だよりです。
しばらく感動ものじゃなくて雑感記に変えたいとのことです。
「自然災害」
この秋、勝手きままなワンマン台風が何度も通過していた最中にドスーンと震度7の激震が新潟を襲った。阪神の大地震の時にも思ったことだけれど、火の粉を直接感じ
られない自分の不感症さのふがいなさをまた感じてしまった。
テレビに映し出される災害映像がガラスのモニター面で遮断されているからなのか、
それとも遠く離れているからなのか、今回もハラハラ観ているだけの自分に苛立つ。
そんな中、すでに地震災害から一週間以上も過ぎた新潟からのテレビ報道番組のシー
ンで心ん中が揺らいだ。避難先から交通手段が一切遮断された村への一時帰宅のシー
ンだった。
飼い主でさえすったもんだの大地震で逃げ惑う中、取り残された猫や犬との再会。
どれだけ愛しくても緊急避難所へ連れて行ってあげられない彼らへの思い。山間地の
段々畑を何年も同じように眺めてきたろう猫くん。犬くん。
しわくちゃなおばちゃんが、おでこをなぜながら「ごめんなあ〜」ってさ。
あっしは涙が滲んでしまった。
こんなもんかも知れない。街じゃペットに可愛いニットのチョッキを着せるのもいい。
レインコートで包んで雨降り散歩もいい。プシュッと!簡単に!栄養満点缶詰めもいい。
でもでもね、たぶん彼らが本気で好きだったものは、晩ご飯の残りもんに汁もん掛かっ
ただけのもんかも知れない。それでも十分だったのかも知れない。
ヘリコプターが飛びサイレンが鳴り響き、いつものばあちゃんじいちゃんの後ろ姿を
見送る。
「大丈夫だよ!十分に愛されているからさ」って聞こえるんだよなあ。