今週の雑感(昔のもありの)              文はさぬがゆたか


ソノ世界的イラストレータ・サニーはココアメンバーですが、
ふだんのアート作業を栃木でやっていて、そこからの田舎だよりです。
しばらく感動ものじゃなくて雑感記に変えたいとのことです。


今回は友人のひとり、蕎麦家の話しであります。

彼との付き合いはもはや、酸いも甘いも?知りつくしたような

関係。って言っても怪しいわけじゃなく、れっきとした幼な友達。

サラリーな生活を捨て数年の修行を積んでの開業だった。

カメラにしてもオートバイやオーディオにしても、とにかくこだわる

性分は蕎麦家になっても同じで、材料や素材を吟味していった結果、

田舎では「とんでもない値段の蕎麦家」って評判になってしまった。

蕎麦粉にこだわるのはもちろん、醤油も長野のかなり有名な蔵から

送ってもらい、味醂も愛知産の老舗もの。

辛味大根にしてもやはり遠いところから送ってもらっている。


そんなわけで近所の中華屋さんの駐車場が満杯な昼時でも、

彼んところの駐車場は余裕たっぷりである。打ち水がされ花が咲く

合掌造り風な店構えは確かに高そうで入りにくい。客の長い話に

付き合うのが嫌いでお酒はあまり置かないし、夕方にはさっさと

閉めてしまう。つまり彼んところのお客は、ど田舎の彼の都合に

合わせて近県もしくは都内から喉を鳴らしに来なくてはならない。

まったくいい商売である。

そんな彼がよく遊びに来てくれるが、その度いつも私の都合に合わせて

くれるので、あんがいいい気持ちになれる。店が休みの時に

「そば打ち」の特訓をしてくれることになったので、年末ぐらいには

蕎麦も打てるイラストレーターってことになれるかも知れないし、

絵も描ける蕎麦屋になっているかも知れない。


戻る