5/24の主張             文は田島薫



(首相再訪朝について)

拉致被害者家族返還、その他行方不明者も含め拉致問題全面解決を目標にかかげ

首相は対北朝鮮交渉に出かけたが、蓮見さん、地村さんらの家族が戻っただけで、

横田めぐみさん他、100人単位いる安否不明者についてはきちんとした答なし、

なのに、米と医療品の援助を約束して来た、と拉致家族会らから批判されている。

でも、私はあえて今回は小泉首相を支持したい。


確かに拉致されてまだ行方が確認されてない家族の人々から見たら、経済制裁を

威しに使ってでも、全員返還を迫るべきだ、と考える気持ちはわかる、でも、

もし、それを本当にやった場合、事態が良い方向へ進むだろうか。


頭を冷して、少しは北朝鮮の立場に立って全体を見てみることも必要なことじゃ

ないだろうか。

北朝鮮の拉致政策も核開発政策も、根はひとつで、いずれも米国の核攻撃脅威が

基本にあるのだ。

情報閉鎖的社会主義を続けて来て、西側の自由主義体制は結局米国の帝国主義、

に集約され、それの侵略から国を守らなくてはならない、と考えた結果、それの

手先である日本へのスパイ養成や兵器開発が必要だろう、というわけなのだ。

現在の米国の軍事政策を見た時、北朝鮮のその考え方を笑うことができるだろうか。


そこへ、持ってきて、米国の手先である日本が、餓死者が出ている北朝鮮の食料事情

などをいいチャンス、と力ずくで威しつけても、すぐに要求に乗れるはずもなく、

日本からの援助はあきらめ、結果的には敵対心だけが増幅するだろう。


北朝鮮にすべき政策は、そんな緊急に必要な食料支援などを交渉カードに使うなど

という姑息なことはやらず、自ら敵対心を捨て、向こうの事情を理解する努力をし、

それを示し、できるだけ早く国交正常化し、世界ともより自然な行き来ができるよう

にし、北朝鮮の経済も立ち行くように米国と一緒に助ければ、もう拉致被害者を

隠しておく必要も核開発する必要もなくなり、全面解決、大団円になるのだ。


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