3/22の日記 文は田島薫
創造の苦しみエレキギター練習して、新聞讀んで、テレビ見た。
サッカーJ1開幕第2戦、浦和レッズがあのオリンピック予選大活躍、大久保のいるセレッソ
を抑えて4.2で快勝、こっちにはエメルソンがいてよかったよかった。
いつも悲しそうな顔のブッフバルト新監督も悲しそうなままの笑顔で大喜びしてた。
新聞の社会面に4〜5段のスペースを使いいかりや長介が亡くなった記事が出ていた。ドリフターズで8時だよ全員集合をやってた頃はもう私は成人だったけど、それでも時々見て、
ナンセンスなドタバタに腹が痛くなるほど笑ったこともたびたびあった。
後で聞くと、あれにはアドリブが一切なく、何十時間にわたる会議と台本創り、試行錯誤と
練習を重ねた結果だそうだった。
そして最終的なギャグの仕上げはリーダーとして彼がひとりで長時間悩みメンバーをしかり
つけたりしながらまとめ上げていったそうだから、本番で子供たちを大喜びさせるための毎週
16年間ぶっ続けの仕事は楽ではなかったはずだ。
はたで見ると簡単で気楽そうに見える仕事も中に入ると、時間や苦労がかかっているもんだ、っていうことはどんな業界でも同じなんだろうけど、特に何か新しいものを創り出そうって、
仕事は非常に苦しいことが多いことは、そういう部分があるはずの仕事をしている私にもよく
わかる気がする。
彼は最近、地で行くような渋い俳優としても人気だったけど、生真面目に創造に悩み苦しんだことが、人格に反映して来たと同時に身体にもダメージを加えたかも知れない。
新しいものを創るにはたいてい苦しみが伴うけど、創る苦しみが、楽しみ、と感じられるのが才能なんだろう。
そう考えると、私も若い時にくらべどんどん才能が増えてきてる気がするけど、ただ楽をしてる
だけ、ともいえるかも、新しいものを創りたいけど長生きもしたい、ってのが人生における
ジレンマのひとつなのかも知れない。