3/29の主張 文は田島薫
(テロとの戦いについて)イスラエルはパレスチナのテロ容認組織ハマスの精神的リーダー、ヤシン師を
ヘリコプターから発射したミサイルで複数の護衛もろとも暗殺した。
イスラエルのシャロン首相はテロ撲滅のためだ、と言った。各国の批判の中で、米国のみが、テロで犠牲になったイスラエルの人々のことを考えない
批判は一方的で容認できない、と暗殺支持を表明した。
シャロンのイスラエルはテロ封じと言って、パレスチナ自治区の回りをフェンスで囲みパレスチナ人が経済活動や生活すら満足にできない状況を作り続けた上、原因はどっちが
先に仕掛けたさえ定かでない、自爆テロへの報復だと言っては空爆やら住宅の破壊やらを
続けている。
テロとの戦いだ、とブッシュやシャロンは正義づらをして言い、安全な場所から指令をし、属軍も飛行機や戦車から、一般居住地区へ爆弾やミサイルを撃つ。
一般人を巻き添えにするテロは確かによくないし、私だって止めて欲しいと思っている。
しかし、イスラエルや米国だって攻撃される側の一般人を巻き添えにしてるし、その攻撃の
仕方は、自分の身を犠牲にして攻撃する自爆テロにくらべ、なんて卑怯なんだろうか。
第一、テロを起こされるその原因を作ってるのは自分たちだ、という自覚がないように見えるのは、シャロン一党が知らばっくれているのか、恐怖のあまり馬鹿になってしまい、
自分たちのことばかり心配で、相手の立場を思いやることができなくなったのだろうか。
多分両方なんだろう。
境遇対立を軍備などの優位の側が権力や武力で一方的に解決しようとするところに、テロが生まれる原因があるのだ。
ヤシン師は確かにテロを奨励してたかも知れないが、それをパレスチナ人たちに強制してた
わけではなく、それがパレスチナ人たちのこころをつかみ必然発生し広まったのだ。
テロをなくすために、悪人のヤシン師一党を抹殺して行く、っていった短絡的な政策でテロ
が増えることこそあっても、なくなるわけがないし、全く逆効果だろう。
「テロとの戦い」、って、我国の首相なども素朴な調子で気軽に発言してるが、子供向けアクションドラマじゃないんだから、ほんとに武器で攻撃するんじゃない、って言いたい。
テロが起きるようなパレスチナ人たちの不平等な待遇を解決し、なおかつテロが起きるって
いうのであれば、国際世論を味方に裁判なり交渉なりの努力を続ける、っていうことが
そもそも、「テロとの戦い」といったもんであるべきはずなのだ。
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