3/1の日記          文は田島薫



眠気の春

土日は晴れて暖かく、気持ちがよかった。

家の斜め向かいの家の庭にいつもこの季節は梅が咲く。


静かで時間が止まったような空気の中でそれを眺めていると、去年もその前ももっと

何年も前も、同じように少し眠いような同じ気分を味わっていたことを感じる。

いつも同じ角度から同じものを同じような状況で見るから、それが条件反射になって、

同じ気分を起こさせるのかも知れない。

感性を活性化するには、同じものを見るのでも、常に少し角度や距離や、意識を変えて

見る工夫が必要なのだろう。

そうはせずに見ていると、だんだん眠気が起きてきたので、やめにして、先週買って

きていたギターアンプのコネクター部品をつなごう、と思った。


部品と銅線を出して線をつなごうと、ながめて見る。

さっぱりわからない。

えーと、こっちがプラスだとして、こっちがマイナスで、こことここがつながってるから、

この線はこことつないで、と考えているうちに回路というものの基本的な原理に疑問が

出てきてわけがわからなくなり、線のビニールを削って、ハンダづけして、スィッチを

入れてみると、だめでやりなおす、といったこれからの作業を考えているうちに、

眠くなってしまった。で、やめにした。


で、新聞を読んでから、罪ほろぼしに少し意義のあることをしとこうと思い、ギターを

練習してから、前から気になっていたニールヤングのWORDSの歌詞を読んで吟味してから

歌えるように練習した、1番だけだけど。

ニールヤングの詞はシンプルだけど言いたいことが私にはよくわかる気がするのだ。

風呂に入ってからビールを飲み、WORDSを歌った。


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