4/14の主張 文は田島薫
(個人の力について)毎度いかんな、と私が感じている岡崎さん、っていう老人がテレビに出ていた。
彼の言ってることはいつも同じだし、いちいち相手にして反論することもない
かも知れないけども、非常に問題をはらんだ意見だと思うので、あえてこっちも
反論をくりかえしたい。
世界は武力関係でできてて、武力の劣る日本は米国の言いなりにやって行くことがベストなのだ、っていうのが彼の意見の要旨で、国際外交に必要な行動原理は国益に
なるか、そうでないか、だけだ、って言っている。
日本が米国に何か意見を言って米国を動かそう、ってことは不可能で、しかも、
それは分不相応で恥ずかしい、意見など言わず、米国のなすがまま追従して行く
べきだ、歴史はなるようにしかならないので、できるだけ国益になるように、
考えるだけのことだ、と。
彼の言ってることは一般の国民の考えがちな発想と似ている。歴史は自分と関係ない力で動いて行くのだし、結局われわれはそれに追従して行く
しかないのだ、って、どっかでみんな感じているんじゃないだろうか。
しかし、本当はそれは違っていて、例えば日本国民の大多数が自民党がいやだ、と思い、野党に投票したら、自民政権は終わるのだ。
でも、自分が自民を下ろしても、他の人は自民に入れるだろうから無意味だ、って
思って投票も棄権してしまうけども、その棄権する全員がそう思っていたりするのだ。
世界を変えるには、まず自分が変わることだ。
ひとりの黒人女性の行動が米国の人種差別撤廃の大きなうねりに変え、ひとりの少女の手紙が冷戦時代の東西の人々に新しい時代への希望の芽を植えた。
隣近所の関係が変わると、町全体へと関係変化が広がって行く。
南米でチョウチョが羽ばたくと、テキサスで嵐が起こる、と複雑系という理論で言う。世界もあらゆる事象や人間の関係性の網で結ばれているということだ。
ひとりの意識が変わると、みんなの意識も変わり、やがて、世界も変わる。
動物界でもそんな不思議な現象が報告されている。(同じ時期に世界各地のある種の
動物がなんらかの同じ発展的行動を始めるといったこと)
われわれはみんな自分ひとりの力のすごさを信じて行動すべきだ。(大それたことをしろ、ってことではない、自分たちが普通に正しいと感じたことを
主張し合い考えよう、といった程度のことだ)
それが人生の醍醐味とか、意義ってもんだろう。
歴史は自分と無関係に、なるようになる、なんて、いい若者は言うのやめよう。
世界を変えるのはあなた自身なのだ、だって、われわれひとりが世界そのものなのだ。
We Are The World って歌もあった。
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