●新連載
がたやま娘のひとりごと         文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

今回は同じ境遇の女性には共感を、お金のないジジババには反感を。



負け犬のクリスマス。

「負け犬」という言葉の意味を知ったのは、何を隠そう(隠してない)つい最近のこ

と。聞いたことはありましたが、ノンキなのか忙しいのか、はたまた流行に程遠い私

の生活スタイルなのか、言葉の意味まであーんまり興味を持ちませんでした。

その本は読んでいませんが、簡単に言うと「30代独身女性」のことらしい。

ほう。

そうだったのか。世間様はそのやうにカテゴライズしていらっしゃるのね。知らぬの

は当事者ばかり也。
 

金曜の夜、同僚の負け犬と一緒に仕事をブン投げて新幹線に飛び乗り、横浜中華街へ

のプチ旅行に行きました。ホテルで一緒にテレビを観ていたら、負け犬の話題が出て

きました。同僚が「負け犬って何だ?」と聞いたので「優雅に(勝手気ままに?)自

分の人生を歩んでいる、我々のような人種のことを呼称するお言葉よ。」と教えまし

た。その負け犬も私と同じく「ほう。」と言っていました。

次の日の夕方、お腹を空かせるために、馬車道〜みなとみらい〜赤レンガ倉庫〜山下

公園〜中華街のコースを闊歩。ライトアップが浪漫チックな気分。カップルも多い。

連れの負け犬に「イイ感じなのに、隣はオトコでなくアンタ。負け犬二人連れ。あは

は。」と言うと「バカ。今日は予行演習!次はホンモノのオトコが隣!」と叱咤され

た。ふと見ると、氷川丸のライトアップが大きなイカに見えた。実は大きなクリスマ

スツリーだったのに。チョーハラ減ったわい!バカヤロー!と叫んだ。

そして中華街ではまずお参り。メシよりお参りが先!ということで、連れの負け犬は

「ご縁がありますように、5円ね〜♪」と言っていたので「あたしゃ充分ご縁があり

ますように、15円!」と負けなかった。(二人ともばあちゃん子です)

そして腹ペコの私たちは見ず知らずのお店に飛び込み、フルコース+追加注文+紹興酒

(温)ボトル。ガハハ、今宵は自分へのご褒美デー!喰いまくり飲みまくった後は、

お土産。自分へのお土産は、うずらピータン(好吃!簡便!)と牛肉麺(台湾でハ

マった)のインスタント物と中国茶(美肌に良いというバラのお茶)。そして足

つぼマッサージ。手相占いとマッサージのお店でしたが、占いの先生は帰ったとか

で、我らの未来はまだミステリー。代わりに足つぼマッサージでヒーヒー、キー

キー。タクシーでホテルに戻って、ビールを飲み、エンタの神様を見ながらエヘラエ

ヘラしてメイクオフし、負け犬ならぬ化け猫のツラを晒す。その後、爆笑オンエアバ

トルを見てまたヘラヘラ。


負け犬と呼称される我々の、クリスマスに近いある日の、ささやかな自分の時間。

我々のおサイフは出し渋りナシ。平和の象徴のように羽がはえて飛んで行った。足つ

ぼマッサージで血液循環は良い。消費税いっぱい払ったから、経済循環にも貢献した

でしょ?ほほほ♪早く巡って帰って来なさい(^^)

そうだ、ゴスペラーズのCD(G10発売中)買ったんだった♪ 目を閉じて耳を澄

まして・・(汚い部屋からしばし別世界へ・・) 


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