4/26の主張             文は田島薫



(善悪の短絡評価について)

国民年金を納めてなかった議員が3人ばかりいて、いろんなところで批判されている。

別な件の集会で当の議員が発言をしていると、おまえは発言するな、といくつもやじが

飛んだそうだ。

少し前には国民年金払おう、って政府のテレビ広報に出演してた人気女性タレントが

国民年金を払ってなかった、と大騒ぎになり、いろんな人が批判し、しばらくいろんな

仕事を下ろされてるらしい。


国民年金を払うのは国民の義務で、それを果たしていない人は不正の人なのだから、いくら

批判されても当然なのだ、っていう単純な論理を鵜のみにしている人々がいるらしい。


だけど、考えてみれば、国民年金を払っていない人や、もしくは払いたくても払えない人は

国民の何割も現存していて、それに対して国は強制力は持てないのだ。

なぜなら、それをすると、現実的に支払い不能層をあぶり出すことになり、なんらかの救済

措置をしなければならないのは政府の方だし、今のまま未払いの人間を放っておいたって、

とりあえず問題ないのだ。

だって、国民年金納めない人には年金支払わない、っていってるわけだから。


国民年金はそのタレントがテレビで言ってたように、低収入の人でも、納めた何倍かの

金を後で国が補助するシステムなのだ。

だから、本音をいえば、入ってくれないで、払わなかった当人の自己責任だ、と突っぱねる

方が国としては有利なのだ。


実際、議員年金をもらえる議員には国民年金なんかあってもなくても関係ないのだし、

その人気タレントにだって、多分不必要なのだ。

仮に、タレントが正直に自分は入ってないけど、あなたたち貧乏人は入ってたほうが絶対

得ですよ、って言ったとしても、充分説得力あるし、彼女が入ってないことで、物理的に

だれかに迷惑をかけるわけではないのだから、そのことを取ってタレントが不正だ、って

責めるのは馬鹿気たことなのだ。


そういう短絡発言する人は多分この間のイラク人質に対しても、自己責任だ、などという、

政府の短絡発言に短絡思考で同調して彼らを批判してしまう人だ。

あなたは大丈夫でしょうな。




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