6/30の日記          文は田島薫



先週は売れない映画プロデューサーの友人が連チャンで来て大酒を一緒に飲んだり

したので、週末は地味に過ごそうかと、酒の誘いを一件断ったりしたのだが、

ひさしぶりに、ココアスタッフでバンドメンバーのサニーが、ギターをしょって

やって来ることになり、結局大酒宴になってしまった。


ビールや焼酎を飲みつつ、ブルースコードにのせた、アドリブセッションをやる

のがいつものパターン。

出版社のYさんや今度ココアの事務所の一部を使うことになった社長のUさんが

同席していろいろな話をしつつも、BGM的に流れる演奏の観客になった。



クラプトンのアンプラグドを音と楽譜と天性の耳で研究し尽したサニーのギターは

流れるように途切れることなく弾き続けられ、ジミヘンの音と楽譜とおおざっぱな耳で

全く歯がたってないテクニックの私の乱暴なギターは、いつも居合わせた人に比較評価

され、内心で答えを出されているのだけど、Uさんは正直もので、旨いサニーのギター

は耳に心地よいけど、下手な私のは耳ざわりだ、と冗談めかしつつもはっきり言われ

てしまった。

ま、それは客観的な事実なんだからしょうがないと思いつつ、少々傷ついてしまった。

でも自分では人の出したことのない音を探しているせいで、人にはなかなか良さを理解

されないのだ、と思っている。(ありがちなパターンだ)

自分には甘いのだ。


結局その晩遅くサニーも一緒に私の自宅へ帰り、翌日もセッションは続いた。


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