6/16のらねこ
      文は田島薫



先週ぐらいからまだらは、ドアよこ水道メーター上のボール箱に朝から

常駐してるようになった。

雨もようの先週末は、少し大きくなったまだらには小さめのその箱に、オヤの

つーとんまで一緒に入って、身動きできないんだ、って顔をしていた。

箱の方も、思いっきり突っ張り広げられ、おいおいむちゃはいかん、ちょっと

かんべんしてくれよ、と言った風情だった。


今朝も出勤するとまだらは定位置にいた。

雨が降ってなかったので、つーとんはベランダの階段側のフェンスの台座に

寝転んで、階段を上がって来る私に目であいさつした。


午後になって見てみると、つーとんとまだらは今度は一緒に、自転車に掛けて

ずれたビニールシートの上で寝ていた。

暑いので風通しのいい場所を探しながら時々移動しているようだ。


しばらくして、眼と鼻の先の商店街へ買物に行って来たクボセンセイが、

下でつーとんが道路工事の人にお弁当もらってた、と言う。ちょうど銀行に

出かけるところだったので下りて行くと、確かに弁当を食べてる作業員の前に

つーとんがおすわりしていた。こっちを見ると、いたずらを見つかったかの

ように、そそくさと逃げて車の下に隠れた。


しかし、もうエサを食べてたとしても、他にもチャンスがあったら見逃さない、

っていう営業魂は、さすがにプロののらだ。 …?。


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