連載●文はクボユーシロー

小旅行日記5


(大宮)

先日、大宮に行った。埼玉県営大宮サッカー場に高校生のサッカーを見にいった。

このサッカー場とはすでに40年ぐらいの付き合いがある。高校生の頃からここに

は足繁く通った。母校、浦和市立高校(現在さいたま市立浦和高校)は当時サッカー

がすごーく強かった。全国大会の県予選にはいつも準決勝か決勝に進んでいた。

当時は普通、予選の3,4回戦ぐらいまでは各高校のグランドで、準々決勝以上の

試合は大宮サッカー場で試合が行われた。

当時、『内田』と『清水』と言うサッカー部員がクラスにいて試合ではいつも大

活躍をしていた。クラスのサッカー好きと連れ立ち、学校から自転車をこいで応

援に行った。学校のある北浦和から旧中仙道を北進、右側に氷川神社の参道入り

口が見えたら黒々とした大木の茂る境内に入って行く、しばらく長い参道を走る

と大宮サッカー場があらわれる。

武蔵一の宮、大宮の氷川様は社も森も当時と全く同じ格好でシーンとしていた、

サッカー場もあまり変わっていない。氷川様に来るたびにタイムカプセルに乗っ

たように時間の感覚が混乱する。

大宮駅東口から氷川神社までは15分ぐらい、新しいショップが軒を連ね飽きるこ

とがない。

しかし、一歩わき道に入ると昔のままの混み入った路地ががんばっていた。

大宮、とりわけ東口側は森山大道や荒木経惟のモノクロ風景写真に出てくるよう

な絵がまだたっぷり残っている町であった。  おわり


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