7/7の日記          文は田島薫



土曜日の昼前にバンドメンバーのハルさんから自宅に電話があり、

今からちょこっと顔を出す、と言った。


彼の実家はうちの近所にあり、今年に入ったあたりから高齢の両親の体が

弱ったために、毎週のように来て世話をしているらしく、2、3週間前も、

来てる連絡があったんだけど、けっきょく親から目が離せないということで、

会うことはできなかったのだ。


かみさんの親が育てたじゃがいもだ、と無造作にポリ袋に入ったそれをくれた。

彼は4人兄弟で、交代で看病しているのだけど、長兄である責任感からか、

率先して世話してるらしく、少しやつれた全身から大変さがにじみ出ていた。

クボセンセイの母親も高齢で、最近体が痛いなどと言って起きあがれないことが

あるらしく、世話で事務所を休むことが増えているようだし、

そろそろ、われわれもそういう時期になって来たんだ、と人ごとではない。


90過ぎの父親は、短期の養護施設に入れたらしいが、長期のそれは数が足りず、

目当ての施設は何百人もの順番待ち(入ってる人が早く死なないかなー、と、

思ってる状態だ)だそうだった。

無駄なダム(上から讀んでも下から讀んでも、むだなだむ)やら公共施設は

日本中であそんでいるのに、ほんとうに生活に必要なものが足りないんだから、

だれでも将来に不安を持つのはあたり前だ。


われわれも仕事をそっちの方向へシフトして行くのもいいことかも知れないな。

足りなそうだし、ヘルパーの資格を勉強してみるかな。


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