1/27の主張             文は田島薫


(専制と正義について)

ブッシュ米国はイラクを悪と決めつけ、査察に対するイラク側のちょっとした

スキにいいがかりをつけてはなんとか攻撃にもって行きたいと画策している。


イラク国民がフセインの圧政で困っているとか、テロ組織とつるんで、

イスラエルや米国に攻撃をしかけようとしているなど、証拠も提出できない

ことを、言いたい放題言っておきながら、湾岸戦争後、自分たちがやった

経済制裁によって、どれだけのイラク国民が病死したかとか、

軍事産業界の利益のために使われた、人体に悪いと分かっていたはずの

劣化ウラン弾で多数の若い米国兵士が癌などに犯されたことなどは言及しない

ばかりか、因果関係を否定してさえいる。

そして、こんどの攻撃の目的も、軍事産業と、石油産業の利益を見込んでいる

というのが、情報通の一致した意見なのだ。


ブッシュは正義正義と真顔で言うが、彼にフセインを非難する権利はない。

どんな専制国家だって成立の動機は、国民が暮らしやすいよりよい国家体制、

を目指したはずなのだ。

そして、その自国を守ることが正義で、それを犯すものが悪だったのだ。


今日、正義らしきものに近づく道はただひとつ、一国の利益によってではなく、

利害のない各国を交えた協議による国際調停、国連に決定権を与えることなのだ。


米国はそういったあるべき方向性から逆行しようとしていて、

日本にも、最終的にそれに追従したとしてもしょうがないのだ、といった

与党議員などの無定見勢力がいるのだ。


我々は無条件でイラク攻撃には反対すべきだ。

もし、国連決議無視の米国単独行動に追従したとしたら、全世界に日本は

米国の奴隷です、と伝えることになり、

国際信用は限り無くゼロにに近づくことだろう。


戻る